厚生労働省の統計調査の不適切問題で、十数年間にわたり、抽出データを全数調査に近づけるための統計上の処理すらしていなかったことが分かった。過去の結果が大きく変動し、統計そのものの信頼性が大きく損なわれる恐れが出てきた。
6年前、平成19(2007)年の世相を表す「今年の漢字」は「偽」だった。日本漢字能力検定協会が公募で選ぶこの年の上位には、圧倒的多数だった「偽」のほか、「嘘」「疑」などが並んでいる。日本人として情けない年だった。 いうまでもなく、食品偽装が次々と明るみに出た年である。産地や賞味期限のごまかし、売れ残りの再利用と、なんでもあり。料亭の料理から菓子、肉、ウナギなどなど、これでもかといわんばかりの無節操ぶりだった。 業界の体質はこれを機に改まったかと思っていたが、さにあらず。驚かざるをえない。 改めてこの問題を振り返ってホテルなどに欠けていたものは何かと問えば、客や世間の信頼を大切にしようとする姿勢、というにほぼ尽きる。不信の連鎖する偽社会にまた日本をおとしめるつもりかと、あきれる。 最初に世間を騒がせた阪急阪神ホテルズでは、「偽」の年より先、7年前から偽装があったのもさることながら、初動の甘さ
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