自民党の村上誠一郎衆院議員が6月10日、日弁連が主催した安保法制に反対する集会に出席し、自民党の執行部を「あまりに傲慢」と批判した。会場には弁護士や野党議員ら190人が参加し、それぞれ安保法制に批判的な意見を述べていたが、集会の途中で、与党・自民党に所属する村上議員が姿を見せ、マイクを握ると大きなどよめきが起きた。 村上議員は9日の自民党総務会で、安保法制について「党議拘束を外すべきだ」と発言したところ、執行部の一人から「最高裁判決(砂川判決)を読んだことがあるのか」と問われたという。そこで村上議員が「あなただけですよ、砂川判決が(集団的自衛権の)根拠だと言っているのは」と反論すると、「学者は、最高裁判決までおかしいというヤカラだから、話を聞く必要がない」と言われてしまったのだという。 村上議員はこうしたやり取りに激怒したとして、「学者がそろって違憲だと言っているのに、自民党がそれを無視す
インターネット上の誹謗(ひぼう)中傷がたえない。個人に対する悪口から、読むに耐えないおぞましい罵詈雑言まで、毎日のようにネットのどこかで書き込みがされている。インターネットの怖いところは、そんな悪意のある言葉が、匿名の多数の人間によって拡散され、増幅していくところだろう。 今年2月に川崎市の多摩川河川敷で中学1年生の少年が刺殺された事件では、ネット掲示板で「犯人探し」が展開された。加害者とされる高校生の顔写真やプロフィール、過激な中傷が匿名で書き込まれていった。 インターネットが社会に広まって約20年。このような問題はこれまで何度も指摘されてきたが、解消されていない。むしろ悪化しているようにも思える。ネット上の終わりのない匿名攻撃に、私たちはどう向き合えばいいのだろうか。 インターネット上の誹謗中傷問題に専門的に取り組み、その副作用として自分自身もネット上で根拠のない誹謗中傷を受けながら、
「憲法が同性婚を禁止しているという解釈は成り立ちません」——。憲法学者の木村草太・首都大学東京准教授が4月25日、東京都内で開かれた「同性婚」を考えるシンポジウムに登壇し、「憲法24条が同性婚を禁止しているという説(同性婚禁止説)」をバッサリと切り捨てた。 木村さんは「同性婚禁止説」と「同性婚合憲説」を比較・分析した結果として、「同性婚禁止説は、説得力が5分の1、憲法条文との整合性は4分の1しかない。条文の理念・趣旨との整合性は比べるべくもない。その一方で『お笑い度』は4.5倍ぐらいあります」と話した。 ●「両性」は男女だけのこと? どうしたら、「お笑い」になるのだろうか? 憲法24条には「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない」と書かれている。 木村さんはまず、「両性」が何を意味するのかがポイントだと話
「STAP細胞」の研究で不正があったと認定され、昨年12月に理化学研究所を退職した小保方晴子元研究員の弁護団が、NHKに対して「偏向に満ちた報道がなされた」と抗議する声明文を送ったことが4月6日、わかった。弁護団の三木秀夫弁護士が同日、内容証明郵便で発送したという。 声明文は、今年3月のNHKの報道を問題にしており、「事実を正確に報道しないことによって誤った印象を流布したものであり、許容できるものではない」と非難している。 また、理研にも同様の抗議文を送り、非公開のはずの調査委員会のヒアリング内容が報じられた点について「情報管理のあり方に対し強く抗議をする」と記している。 ●「事実を正確に報道しないことによって誤った印象を流布した」 抗議声明によると、小保方氏の弁護団が問題視しているのは、NHKが今年3月20日にテレビ等でおこなった報道と、3月24日にウェブサイト「NHK NEWS WEB
日弁連は2月26日、たとえ他の法律で「18歳以上は成人」と扱うようになったとしても、少年法は現在のまま「20歳未満」を適用対象とすべきだという意見書を法務大臣に提出した。 日弁連子どもの権利委員会幹事の斎藤義房弁護士は、少年法の適用年齢について、「個別の法律の目的、趣旨に沿って考えてほしい。選挙の投票を18歳からにするから少年法も引き下げる、という短絡的な議論はやめてほしい」としている。 ●少年が立ち直るための機会を奪うことになる 日弁連の意見書は、少年事件全体のうち18歳、19歳の少年が被疑者となる事件は約4割を占めていると指摘。18、19歳はまだ精神的・社会的に未成熟で、対象年齢を18歳未満に引き下げれば、「少年の立ち直り・成長支援と再犯防止を阻害する」と批判している。 少年事件の審理では、大人と違い、被疑者の成育歴や成育環境、資質など、少年が立ち直るための「配慮すべき重要な事実」が重
博多三大祭りの1つで、700年以上の歴史を持つ「博多祇園山笠」。はっぴにふんどし姿の男性が、「山」と呼ばれるみこしを担いで街をねり歩く伝統行事だ。この山笠で昨年7月、祭りに参加したふんどし姿の女児の尻や太ももをスマートフォンで撮影していたとして、福岡県は2月3日、総務部の男性職員(35)を停職6カ月の懲戒処分にした。 ネット上では、「祭りにカメラ持っていたら駄目な時代きたな」「祭りの風景を撮影すれば普通に女児が映り込むと思うがどの辺が境界線なんだろうな」など、様々な意見が出ていた。中には今回の停職6カ月の処分は重すぎると指摘する声もあった。どこに問題があったのか、弁護士ドットコムは、福岡県人事課に取材した。 ●「児童ポルノに対する社会感情の高まりを考えた」 同課によると、男性職員は昨年7月13日15時ごろ、福岡県博多区の呉服町の路上で、小学生を中心とする「子ども山笠」に参加していた女児の尻
過激派組織「イスラム国」が日本人2人を人質にして、身代金を払わなければ殺すと脅迫する動画を公開した問題で、ジャーナリストの常岡浩介さんは1月21日、「私とハサン中田考先生はイスラム国と交渉が出来ます」「邦人の人命救助のためなら喜んで協力します」と、インターネットのSNSで表明した。 常岡さんは中東での取材経験が豊富なフリーのジャーナリスト。紛争地域での取材も積極的に行っており、2010年にアフガニスタンで武装勢力に拘束されたこともある。昨年秋には、イスラム国へ向かおうとした北海道大学の学生が私戦予備・陰謀の疑いで事情聴取された事件に関与したとして、元同志社大教授のイスラム研究者・中田考さんとともに、警察から捜査を受けていた。 常岡さんは21日、SNSサイト「Google+」で、「邦人の人命救助のためなら外務省にも、警察にも喜んで協力します」として、次のようなメッセージを公開した。 「日本政
わいせつ物公然陳列の疑いで逮捕されていた、女性向けアダルトグッズ店経営者で、作家の北原みのりさんが12月6日に釈放されたことが、弁護人への取材でわかった。 北原さんは、自らが経営する店舗に芸術家ろくでなし子さんの女性器をかたどった作品を展示していたとして、12月3日に警視庁に逮捕された。弁護人をつとめる村木一郎弁護士によると、北原さんは5日に身柄を検察庁に送られたが、検察官の「勾留請求」が翌6日、裁判官に却下された。検察は準抗告(不服申立て)をおこなったが、東京地裁に棄却されたため、北原さんは釈放された。 ●「不当逮捕」の指摘が出ていた 「勾留」は、逮捕に続いて被疑者の身柄を拘束する手続きで、「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」に加えて、証拠隠滅や逃亡のおそれなどがない限り、認められない。ただ、裁判官が勾留請求を却下することは珍しく、検察統計によると、2013年の勾留請求却下率は1.
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く