富士重工業では、より安全かつ快適な自動車の設計に広くCAEが活用されている。特にアメリカで実施されるIIHS(Insurance Institute for Highway Safety:米国道路安全保険協会)衝突安全試験では、評価された7車種全てで最高評価のTop Safety Pickを獲得しているなど、安全面での評価は高い。その安全性や快適性などの各種性能に、同社のCAE技術が貢献している。2014年7月18日に開催されたアルテアエンジニアリングのユーザーカンファレンスで、同社 スバル技術本部 CAE部 部長の永沢浩氏は、CAEの取り組みを衝突安全、運動性能、振動・騒音の3つの視点から紹介した。 富士重工業では1980年代からCAE技術の開発を進めてきた。開始当初は、既に発生したトラブルの原因解明や基本性能の見通しを立てることが主なテーマだった。1995年ごろにはコストの掛かる衝突試