米国で企業の四半期決算の発表が本格化、日本でも中間決算発表のシーズンを間近に迫り、株式相場が企業業績に一喜一憂する局面を迎える。一足早く発表が本格化している米国では、10月21日ダウ工業株30種平均が1万1808ドルをつけて約2カ月半ぶりの水準を回復。ヘッジファンドからの資金流出に歯止めがかからない中で「業績は思ったほど悪くない」との安心感が広がりつつあり、これが米国株式相場の上昇の一因になっているようだ。 しかし上下に荒っぽい展開ばかりが続く米国株式相場に、持続的な上昇を期待できるかどうか、懐疑的な市場関係者は多い。 米国企業の業績回復を素直に喜べないのは、好調なのが新興国市場でのビジネスばかりで、マザーマーケットである米国内での業績が波に乗り切れないからだ。世界景気の先行きを占うという観点で考えれば、一時は終息したかに受け止められたデフレの影が再び歩み寄りつつあるようにも見える。 米連