クリックして拡大する日米安全保障協議委員会を終え、記者会見する(右から)クリントン米国務長官、松本外相、ゲーツ米国防長官、北沢防衛相=6月21日、ワシントン(AP=共同) 米ワシントンで6月21日に行われた外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)が示した共同発表は、「外交敗北」の連続だった民主党政権にしてはなかなかの出来映えだった。軍事力を伴った海洋活動を活発化させる中国への危機感を踏まえ、日米両国と価値観を共有するアジア太平洋各国と連携した対中包囲網の構築を打ち出したからだ。 自民党の国会議員も「対中戦略でかなり踏み込んだ点は評価できる」と舌を巻く内容だが、菅直人首相が日米同盟のさらなる深化を打ち出した今回の発表で主導権を発揮した形成はなく、「首相が口を出さなかったからうまくいった」との皮肉さえ聞こえてくる。 「より深化し、拡大する日米同盟に向けて 50年間のパートナ