静岡県立こども病院は16日、乳児急性白血病で入院していた当時生後3カ月の乳児に昨年1月、抗がん剤治療をした際、薬剤を誤投与する医療事故があったと発表した。看護師が薬を取り違え、医師の確認も不十分だった。乳児は予定していた白血病の治療が受けられずに症状が悪化し、同11月に死亡した。 病院によると、治療のために静脈内に投与する予定だった抗がん剤を、医師が背骨に囲まれた場所にある脊髄腔に誤って注入した。本来、脊髄腔には別の薬剤を投与するはずだったが、看護師が取り違えたという。 直後に誤投与に気付いたが、乳児は神経系の障害が起き、自発呼吸ができなくなったという。