2013-09 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » さて、というわけで、前回の続きである。 アラン・ムーアの『ネオノミコン』は、ムーアがアメリカン・コミックスの世界で培ってきたメタフィクションの技法を他ジャンルに適用することで成立した傑作だ、ということを前回のエントリで書いたのだった。 だが実は、『ネオノミコン』を読んだあとで、現在のアメリカン・コミックスの世界の、トップどころのライターたちの作品と比較し、考え込んでしまったことがあるのだ。 少し前のことになるが、ブライアン・マイケル・ベンディスの『ニューアヴェンジャーズ:セントリー』と、エド・ブルーベイカーの『Xメン:デッドリー・ジェネシス』が邦訳された。たまたま私はどちらも原書の段階で読んでいなかったので、読んでみた。もちろん、ベンディスもブルーベイカーも現在の