南太平洋島嶼(とうしょ)国のナウルは15日、台湾との外交関係を解消し、中国と国交を樹立すると発表した。台湾が外交関係を有する国は12カ国になった。13日投開票の台湾の総統選では、中国が「台湾独立派」と敵視する民主進歩党の頼清徳副総統が当選したばかり。中国は台湾と外交関係を持つ国を切り崩し、民進党政権に圧力をかける狙いがあるとみられる。 ナウル政府は15日の声明で、自国と国民の「最善の利益のため」の決定だと前置きし、台湾を「中国領土の不可分の一部だと認める」と言及。「台湾との国交を断絶し、台湾とのいかなる公の交流も行わない」と宣言した。アデアン大統領もビデオ演説で中国との国交樹立を発表した。 ナウルは台湾と1980年に外交関係を結んだが、2002年に中国と国交を樹立。05年から再度台湾との関係を回復した。昨年10月に政局の混乱から議会でクン前大統領への不信任案が可決され、アデアン氏が大統領に