鳥取県が消滅した事情 前回の「歴史ノート」で奈良県再設置の事を書いたが、鳥取県の再設置についても書いておきたい。鳥取県は明治九年(1876年)八月に島根県に吸収されてしまい、復活が認められるまでの五年の間、「鳥取県」という名称が地図から消滅してしまったのである。 イッシ―さんのホームページの「地理データ集」に「府県の変遷」のリンクがあり、そこから調べたい府県の合併や改称等の変遷を「版籍奉還から廃藩置県まで」、「第一次府県統合以降」の表を見ることで、誰でも確認することが出来る。 鳥取県と島根県については、明治二年の版籍奉還前後にもいくつかの小藩が併合されたりしているのだがその動きはこのデータを参考にしていただくこととして、廃藩置県の直前以降の動きを両県について一表にまとめると、上の図のとおりとなる。 それぞれの藩の人口は明治九年に出版された『明治史要』の「使府県戸口概表」に、廃藩置県直後の明