中国共産党江蘇省委員会新聞(左、電子版=2022年5月15日)と、福岡県の「非公式警察署」が記された資料(一部画像処理しています) 中国が、日本を含めた世界53カ国に「非公式警察署」の拠点を設置していたとされる問題で、新たな情報が入ってきた。スペインのNGO(非政府組織)が報告した東京・秋葉原など2カ所以外に、福岡県内にも拠点があるというのだ。中国共産党の地方組織が自ら発信していた。岸田文雄首相は先週末の日米首脳会談で、中国の覇権拡大を視野に同盟深化を打ち出したが、中国による主権侵害疑惑にどう対処するのか。産経新聞論説副委員長、佐々木類氏が最新情報に切り込んだ。 岸田首相中国の人権問題を監視するスペインの人権NGO「セーフガード・ディフェンダーズ」が昨年9月に公表した報告書で、中国の「非公式警察署」の存在が明らかになった。 報告書によると、非公式警察署は海外に住む反体制的人物の監視や追跡、