映画賞総なめの予感。ゲスの極み乙女のドラマーとして知られるほな・いこかが、俳優のさとうほなみとして本格的に大開花した。松浦寿輝による芥川賞受賞小説を映画化した『花腐し』(11月10日公開)で、2人の男の過去にたゆたう女・祥子を体当たり熱演。身も心も祥子にささげた演者としての凄みが、毎シーンに渡って色濃く反射している。果たしてどのような思いで作品に向き合ったのか?さとうに単独インタビューを実施した。 芥川賞受賞作を大胆に超訳 低迷するピンク映画業界で5年も映画を撮れていない監督・栩谷(綾野剛)と、脚本家としての夢を諦めた怪しげな男・伊関(柄本佑)。2人はかつて愛した一人の女・祥子(さとうほなみ)に想いを馳せていく。女優を夢見たはずの祥子はなぜ他の男と心中を図ったのか?マジックマッシュルームの黴臭さが沈殿する廃墟のようなアパートの一室を舞台に、現在と過去が混濁していく……。 『Wの悲劇』『ヴァ