勢いよく走る自転車に、ヒヤリとした経験はないだろうか。元トラックドライバーの橋本愛喜氏は「自転車はドライバーの死角に入り込みやすい。事故が起きれば大きな被害につながるが、交通ルールや危険現象を理解していない人が多い」という――。 「道路上で最恐」自由すぎる自転車 車体が大きい割に繊細な運転を要するトラックに乗ると、それまでなんとも思うことのなかった道路事情が、実はとんでもない障害だったと気付く。突然の割り込み、街路樹の伸びきった枝葉、交差点の歩道ギリギリに立つ歩行者……。中でも何度も肝を縮こませたのが、サイクリスト(自転車乗り)たちの「自由っぷり」だった。 自転車は道路交通法上「軽車両」と位置付けられており、原則「車道」を走らねばならないことになっている。が、「やむを得ない場合は歩道も走っていい」とする曖昧なルールの存在によって、彼らの法感覚は他車両より緩い。 また、歩道を歩く歩行者からは