高級トースターなどで知られる家電メーカーのバルミューダが、円安に苦しんでいる。8日に発表した2022年1~9月期決算は、売上高が前年同期比12・7%増の124億円で過去最高だったのに対し、最終的なもうけを示す純利益が同83・6%減の4300万円だった。海外でつくった製品を日本に運んで販売するため、急速な円安で原価が膨らんだ。寺尾玄社長は決算説明会で「売っても売っても、この原価ではなかなか利益が出ない」と嘆いた。 【写真】開発したスマートフォンを手に持つバルミューダの寺尾玄社長=2021年11月 バルミューダは、トースターのほか、コーヒーメーカー、ケトルなど、デザイン性と機能性を兼ね備えた家電を相次いでヒットさせてきた。21年にはスマートフォンを発売し、話題を呼んだ。 これらの商品は、国内で時間とお金をかけてデザインし、製造コストの安い中国や台湾などでつくる。地域別の売上高は国内が7割、韓国