とある出版社の編集の方と話をしたとき、「頭が悪そうに見える言動って、ありますかね?」と聞かれた。 少し考えて、「頭が悪い」ではなく、頭が悪そうに「見える」というのが、ポイントだと思った。 というのも、「頭の良し悪し」は、ちょっとした言動だけでは判断が難しいからだ。 例えば、自己紹介では「どんくさいなあ」と思った人が、実は優秀でよく仕事をした、というケースには事欠かないし、面接ではハキハキと話す優秀そうに見えた新人の実力がお粗末、ということもよくある。 さらに「頭の悪さ」が何を意味するかも曖昧だ。 「IQが低い」 「目的遂行能力が低い」 「ユーモアがない」 など、人によってその意味するところは千差万別だ。 だが問われたのは「頭が悪そうに見える」だった。 これは「頭が悪い」とは全く異なる、単なる印象の話で、もっと具体的に噛み砕いて言えば、これは「他者から低評価を受けやすい言動」のことだと解釈し