1848年2月のフランス革命から51年12月のルイ・ナポレオンのクーデターまでをレポート。この時代、マルクスはパリの現場を見ているわけではない(4月上旬にケルンに移動。翌年のドレスドン蜂起のあとプロイセン政府の追放令がでて、フランスにもドイツにもベルギーにもいられなくなり、ロンドンに移住した)。情報は時々刻々と入手していただろうし、同じ亡命仲間からの情報提供もあっただろう。1852年2月に一気に書かれたらしいので、とても臨場感がある。状況が変動する渦中でもあるので、書き洩らしている事態もあるようだ(フランス軍のローマ遠征など)。この一冊で2月革命の全貌をつかむのはできないので、別途資料を参照することが必要。 (笠井潔「群衆の悪魔」の感想で、2月革命をまとめているので、そちらをご参考に。) 第1章 ・・・ 「ヘーゲルがどこかでのべている、すべての世界史的な大事件や大人物はいわば二度あらわれる