前回、本屋イトマイにお邪魔した際、水道橋の機械書房の店主・岸波龍さんが本屋を開くまでをつづった「本屋になるまえに」というリトルプレスを購入した。岸波さんの名前は百年の二度寝の河合南さんやハリ書房のハリーさんらから耳にしていたが、足を運ぶ機会がないままだった。いよいよ満を持して? 書店主で作家の岸波さんを訪ねようと思い、その前に読んでおこうと思ったのだ。しかし「読めば全部わかるから」と言われたらどうしよう……? 灼熱の太陽をものともせず、東京ドームシティで遊ぶ子どもたちを横目に、JR水道橋駅から歩くこと約5分。金毘羅坂という名前らしい急坂の一角にあるとのことだが、どこだろう? 右手に見える6階建てビルの、入居者一覧をしげしげと眺めてみる。法律関係の事務所名が並ぶ中、3階に「機械書房」の文字があった。 このブルーと白のコントラストが、なんとも言えずによき。 ドアをガチャリと押してビルの中に入っ