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労働法の検索結果201 - 240 件 / 606件

  • 統計的差別と中国人 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    例の自称最年少准教授氏が、「中国人は採用しないのは統計的差別だ」という耳を疑うような言い訳をしているようです。 https://twitter.com/Ohsaworks/status/1198801312407621633 ④今回の採用方針が統計的差別にあたると認定されたところで、「では、私企業が業績を向上する目的で、統計的差別をすることは許されないのか」という点には大いに議論の余地があります。 人物属性を考慮に入れることが不当なのであれば、企業の書類選考はすべて不当ということになります。 いや、統計的差別に関する議論はそれだけで膨大な紙数を要する結構深刻な問題ではあるのですが、そして、それが元々アメリカにおける黒人差別の文脈で出てきた概念であることからしても、人種・民族差別と密接な関連を有する論点であるのも確かなんですが、なんぼなんでも民族的チャイニーズを差別するのが統計的差別だなんて

      統計的差別と中国人 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    • エレファントカーブが変わった!? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

      例によってソーシャル・ヨーロッパの記事ですが、今回はブランコ・ミラノビッチ。あのエレファントカーブの人ですが、なんとそのカーブの形状が大きく変わってるんだそうです。 https://socialeurope.eu/global-income-inequality-time-to-revise-the-elephant 有名なエレファントカーブは、このグラフの1988-2008のグラフですね。先進国の大金持ちと途上国の大勢が豊かになって、先進国の中間層が貧しくなった。 でも、リーマンショック以後の10年間はそれとは全然違う様相を呈しているんですね。

        エレファントカーブが変わった!? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
      • ジョブ型で社会主義をやるってこういうことさ@キューバ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

        たぶん、日本型システムにどっぷり漬かった人には、こういう発想はかけらもないでしょうが、 https://www.afpbb.com/articles/-/3324158(教師とライオン使い、研修医を同一賃金に キューバ経済改革) 共産党一党独裁でも経済システムは日本よりずっと資本主義という国と違って、今でも本気で社会主義の理想を追求しているキューバの話題です。 【1月1日 AFP】キューバは12月31日、経済改革の一環として、今年から教師、ジャーナリスト、ライオン使い、初期臨床研修医の賃金を同額にすると発表した。・・・ 12月31日に官報に掲載された労働・社会保障省の77ページにわたる文書によると、新しい賃金制度では職種に応じて32段階の賃金が設けられる。最高段階の賃金は月給396ドル(約4万1000円)相当。 ミゲル・ディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)大統領や、ラウル・

          ジョブ型で社会主義をやるってこういうことさ@キューバ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
        • 【本棚を探索】マイケル・サンデル『実力主義も運のうち 能力主義は正義か?』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

          月1回の割で回ってくる『労働新聞』の書評コラム「本棚を探索」、今回私が取り上げるのはマイケル・サンデル『実力主義も運のうち 能力主義は正義か?』(早川書房)です。すでにベストセラーになっている本書ですが、私の切り口はちょっと斜め方面からになります。 https://www.rodo.co.jp/column/131006/ 2019年度の東大入学式の祝辞で、上野千鶴子は2つのことを語った。前半では「大学に入る時点ですでに隠れた性差別が始まっています。社会に出れば、もっとあからさまな性差別が横行しています」と、将来待ち受けるであろう女性差別への闘いを呼びかけ、後半では「がんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください」と受験優等生たちのエリート意識を戒めた。 後者の理路をフルに展開したのが本書だ。刊行1年

            【本棚を探索】マイケル・サンデル『実力主義も運のうち 能力主義は正義か?』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
          • 石塚史樹他『福祉国家の転換』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

            石塚史樹・加藤壮一郎・篠田徹・首藤若菜・西村純・森周子・山本麻由美『福祉国家の転換 連携する労働と福祉』(旬報社)をお送りいただきました。ありがとうございます。 http://www.junposha.com/book/b507932.html 労働政策と福祉政策、労使関係と社会保障、雇用と社会扶助など、 実際には重なり合う密接な関係の領域ながら、結びつけて議論されてこなかったインターフェイスに、学際的に迫る! 本書は、生活経済研究所の比較労働運動研究会の成果ですが、若手研究者たちがドイツ、スウェーデン、デンマークといった諸国の労働と福祉周りのテーマを取り上げています。 はじめに 篠田 徹 第1章 ドイツにおける「ミニジョブ」という働き方の現状と課題 森 周子 第2章 ドイツにおける雇用社会の新展開――内需志向産業に注目して 石塚史樹 第3章 グローバル化に対して労働組合は何ができるか 首

              石塚史樹他『福祉国家の転換』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
            • ネット世論駆動型政策形成の時代の言説戦略と無戦略 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

              今回のコロナ危機に対する様々な政策形成の動向を見ていて痛感するのは、これまでであれば現場で発生している様々な苦情が様々な社会組織を経て政治家の元へ行き、そこから行政に行って実現するまでに相当のプロセスを要したであろうようなことが、当事者がネット上に書き込み、それが拡大(場合によっては炎上)して与野党の政治家に認知され、そしてそれが直ちに行政に指示されて実施されるという形で、その意味では今までにないスピード感で政策形成が行われていることです。これは私が主に見ている雇用労働関係の政策、とりわけ雇用調整助成金の要件緩和やら助成率引き上げやら手続き簡素化やら社労士の連帯責任解除やらによく示されています。今日(5月3日)にも、先日助成率引き上げを公表した時にも維持されていた日額上限を引き上げると西村大臣が述べたそうですが、ここ数日のネット上における批判がこうしてすぐさま政治的に引き上げられていく様は

                ネット世論駆動型政策形成の時代の言説戦略と無戦略 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
              • 男女賃金格差の開示をめぐって@『労基旬報』2023年1月5日号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                既に多くの方が周知のように、昨年7月8日の女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画等に関する省令の改正により、常時雇用する労働者が301人以上の事業主には、「男女の賃金の差異」が情報公表の必須項目となりました。 これまで301人以上規模の事業主は、「女性労働者に対する職業生活に関する機会の提供」として、「採用した女性労働者の割合」や「男女別の競争倍率」、「役員に占める女性の割合」など、8項目のうちから1項目以上を選択して公表する義務がありましたが、今回の改正により、この他に男女の賃金差の公表が新たに独立の項目として義務づけられました。 ただ、そのやり方はいささか大まかな感を与えるものとなっています。同日付で出された厚生労働省雇用環境・均等局長の通達(雇均発0708第2号)は、まず労働者を男女別で正規・非正規に区分し、4種類に分けた区分ごとに、それぞれの総賃金と

                  男女賃金格差の開示をめぐって@『労基旬報』2023年1月5日号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                • ”採るべき人”と”採ってはいけない人”の間 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                  毎度のことながらネット上はあちらでもこちらでも炎上ネタが転がっているようですが、その騒ぎをちょっと斜め後ろ方面から見ると、これもまたいろいろと興味深い視角が開けてきます。 https://kabumatome.doorblog.jp/archives/65990403.html 話の出発点は、某社人事部の方の 採用は"採ってはいけない人”を見極める仕事だ。最近意味が分かってきた。 というつぶやきで、これがなぜか大炎上したようですが、でも、ジョブ型じゃなくて、メンバーシップ型の採用の本質から言えば、これはなかなか本質を言い当てている感もあります。 もちろん、世界共通の雇用のベースラインモデルであり、日本以外の社会ではみなそうであり、日本だって法律の建前上はそうであるところのジョブ型雇用社会の原理からすれば、 採用は”採るべき人”を見極める仕事だ。 ということに尽きるのです。特定のスキルを要す

                    ”採るべき人”と”採ってはいけない人”の間 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                  • 短時間勤務有期雇用教職員(最年少准教授)の懲戒解雇 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                    例の最年少准教授(短時間勤務有期雇用教職員)に対し、雇用主である国立大学法人東京大学が懲戒解雇の処分を下したようです。 https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/z1304_00124.html 東京大学は、大学院情報学環 大澤昇平特任准教授(以下「大澤特任准教授」という。)について、以下の事実があったことを認定し、1月15日付けで、懲戒解雇の懲戒処分を行った。 <認定する事実> 大澤特任准教授は、ツイッターの自らのアカウントにおいて、プロフィールに「東大最年少准教授」と記載し、以下の投稿を行った。 (1) 国籍又は民族を理由とする差別的な投稿 (2) 本学大学院情報学環に設置されたアジア情報社会コースが反日勢力に支配されているかのような印象を与え、社会的評価を低下させる投稿 (3) 本学東洋文化研究所が特定の国の支配下にあるかのような印象を与え、社

                      短時間勤務有期雇用教職員(最年少准教授)の懲戒解雇 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                    • 労働組合は利益団体(再三再四の再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                      なんだかまたぞろ、芳野会長が自民党の会合に出席したというニュースをネタに、労働組合を政治団体か思想団体か宗教団体かと取り違えた発想がネット上で拡散されているようですが、あまりのデジャブに、以前のエントリに書いた文章をそっくりそのまま自分でコピペする以外に何とも言いようがない感が半端ない・・・。 どれくらいデジャブかというと、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2022/01/post-78d128.html(労働組合は利益団体(ほぼ再掲)) なんだかまたぞろ、岸田首相が連合の新年会に出席したというニュースをネタに、労働組合を政治団体か思想団体か宗教団体かと取り違えた発想がネット上で拡散されているようですが、あまりのデジャブに、以前のエントリに書いた文章をそっくりそのまま自分でコピペする以外に何とも言いようがない感が半端ない・・・。 どれくら

                        労働組合は利益団体(再三再四の再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                      • 日本の賃金が上がらない構造@『政経研究時報』2023年4月号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                        公益財団法人政治経済研究所というところが出している『政経研究時報』2023年4月号に、去る3月13日に行った「日本の賃金が上がらない構造」という講演の概要が載っています。 Ⅰ 日本型雇用システムにおける賃金 ⑴ 雇用システム論の基礎の基礎 日本の賃金について考える前提として、まず日本の雇用システムという構造的な部分に遡って議論を始める。 日本の雇用システムの本質は雇用契約に職務(job)が明記されず、使用者の命令によって定まることである。日本の雇用契約ではその都度遂行すべき特定の職務が書き込まれるのである。つまり、日本における雇用とはジョブ型雇用ではなく、メンバーシップ型雇用である。 ⑵ ジョブ型とメンバーシップ型の対比 ジョブ型雇用では、職務を特定して雇用するので、その職務に必要な人員のみを採用し、必要な人員が減少すれば雇用契約を解除する。ジョブ型雇用では職務以外の労働を命じることは契約

                          日本の賃金が上がらない構造@『政経研究時報』2023年4月号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                        • ポピュリスト急進右翼の福祉国家へのインパクト@ソーシャル・ヨーロッパ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                          例によってソーシャル・ヨーロッパから、ジュリアナ・チュエリの「The populist-radical-right impact on the welfare state」(ポピュリスト急進右翼の福祉国家へのインパクト)。 https://www.socialeurope.eu/the-populist-radical-right-impact-on-the-welfare-state Radical-right parties are transforming the welfare state, recreating a moral separation between the ‘deserving’ and ‘undeserving’. 急進右翼政党は福祉国家を改造し、「値する者」と「値せぬ者」の間に道徳的分離を再び設けようとしている。 彼女は、右翼政党が福祉や再分配を強調するのを単

                            ポピュリスト急進右翼の福祉国家へのインパクト@ソーシャル・ヨーロッパ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                          • 守銭奴経済 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                            守銭奴というのはパラドクシカルな存在。 本来お金というのはその金を使ってモノやサービスを買って贅沢して愉しい生活ができることが目的のはずなのに、お金を貯め込むことばかりをひたすら追い求め、爪に火をともす貧しい生活を送りながら、預金通帳の上で増え続ける数字を飽かず眺めてはニタニタ笑っている不思議な存在。 のはずなんだが、現代経済というのはほっとくとそういう風になりがちだ、ってのが小野善康さんのいっていることなんだろうな。 そういう守銭奴経済の罠にはまってしまった日本では、政治家も学者も評論家もみんな脳みそが守銭奴化してしまっているものだから、「分配」という本来望ましい政策すらもが、モノやサービスをみんなにばらまこうという話には向かわず、ひたすらゼニカネをばらまくことにしか頭がいかない。その結果、預金通帳の残高ばかりがひたすら増えていき、肝心のGDPの構成要素であるモノやサービスの付加価値には

                              守銭奴経済 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                            • 「殺人ワクチン」ビラ配布は従業員全員取締役の塾でしたか - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                              こういう三面記事ネタがあったのですが、 https://www.yomiuri.co.jp/national/20210621-OYT1T50040/(「殺人ワクチン」「世界に大革命」大阪の学習塾運営会社、不安あおるミニコミ紙を住宅に大量投函) 学習塾を運営する大阪市の会社が今月初旬、新型コロナウイルスワクチンの体への影響について、誤った情報に基づいて不安をあおる内容の印刷物を、大阪府内の多数の住宅に 投函していたことがわかった。専門家は「科学的根拠のない情報に惑わされないように注意してほしい」と呼びかける。 ・・・ まあ、長引くコロナ禍の影響で変なのが続々出てきよるわいな・・・と思ってその先を読むと、どこかで目にした名前が出てきました。 ・・・この会社は「類設計室」(大阪市淀川区)で、小中学生らを対象に大阪府内など約50か所で学習塾を展開。毎年、難関校の合格者を出しているという。・・・

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                              • 45歳定年のデジャビュ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                なにやら、サントリーの新浪剛史社長が45歳定年制を主張したとかで、 https://www.jiji.com/jc/article?k=2021090901120 サントリーホールディングスの新浪剛史社長は9日、経済同友会の夏季セミナーにオンラインで出席し、ウィズコロナの時代に必要な経済社会変革について「45歳定年制を敷いて会社に頼らない姿勢が必要だ」と述べた。新浪氏は政府の経済財政諮問会議(議長・菅義偉首相)の民間議員を務めるなど論客として知られる。 常見陽平さんは早速、まずはサントリーで「やってみなはれ」とコメントしていますが、 https://news.yahoo.co.jp/profile/author/tsunemiyohei/comments/posts/16312256039939.78ab.02880/ 新浪さん、まずはサントリーで「やってみなはれ」。これでメリット・デメリ

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                                • ラッサールの呪縛@佐藤優 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                  デイリー新潮で、連合の神津会長と佐藤優さんの対談が載っています。 https://www.dailyshincho.jp/article/2019/10290555/?all=1 冒頭のあたりも、社会主義協会の先輩の峰崎直樹さんと意気投合したとか、神津さんの教養学科アジア科時代の卒論が宮崎滔天だったとか、関係者には面白いややトリビアな話が詰まっていますが、その辺はリンク先をそれぞれにじっくり読んでいただくこととして、今日的関心からするとやはり最後のあたりの消費税をめぐる論議が重要です。 佐藤 それでは、連合は消費増税なのか国債の発行なのか、どちらなんでしょう? 神津 私は国債だけを選択肢にすることはできないと思っています。これだけの借金の積み上がりを見ると、返済不能ということも大いにありうる。財政破綻で真っ先に悪影響を被るのは、私たち労働者であり、制度なら社会保障と教育です。労働組合の立場

                                    ラッサールの呪縛@佐藤優 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                  • 自営業者にも失業給付@EUの社会保障勧告 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                    新型コロナの関係で突如としてフリーランスの休業補償という政策が即席で作られつつありますが、額が高いだの低いだのという話の前に、まずもって注文を受けて仕事をする自営業者における「休業」とは何を指すのかということを明確にする必要があります。日本では今までそういうことをまともに考えてこなかったのでドタバタになっているわけですが、その連続線上に自営業者における「失業」とは何を指すのか、という議論も出てくるはずです。 実は、情報通信技術の発展でかつてなら雇用でやっていた仕事がどんどん自営業者ということにされるという傾向は世界中で見られ、それにどう対応するかが大きな問題になりつつあるのですが、EUでは政策対応の一環として労働者と自営業者双方をカバーする社会保障制度という方向性があります。 昨年2019年11月8日に、「労働者と自営業者のための社会保障へのアクセスに関する理事会勧告」(Council R

                                      自営業者にも失業給付@EUの社会保障勧告 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                    • JR東日本の労働組合分裂の根っこ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                      2年前に組合員が大量脱退して過半数組合の座から滑り落ちていたJR東日本労働組合から新しい組合が分裂したようです。 というと、革マル派支配に耐えかねたまっとうな組合員が穏健派の組合を作ったのかと思ったら、そうではなさそうで、むしろ逆のようです。 https://www.asahi.com/articles/ASN2F5QGVN2DULFA03T.html(JR東労組から分裂の新労組、新産別結成へ 連合と距離) JR東日本の最大の労働組合「東日本旅客鉄道労働組合(JR東労組)」から分裂してできた新しい労組が、上部団体となる新たな産業別組織を22日に発足させる。この新産別はJRグループの2大産別「JR連合」「JR総連」とは距離を置き、両産別が加盟する労組の中央組織・連合の傘下にも当面入る予定はないという。・・・・ 現在、同じ連合に旧動労系のJR総連と旧鉄労及び旧国労右派系のJR連合があり、その外

                                        JR東日本の労働組合分裂の根っこ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                      • テレワーク中に自宅勤務で転倒したらどうする?知っておきたい「労働法」基礎知識 | ライフハッカー・ジャパン

                                        テレワーク時の労働管理コロナ禍での新しい働き方を模索する過程において、テレワークが注目されるようになりました。時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方であるだけに、多様な人材を確保するという観点からも有効な手段だといえます。 もちろん飲食業界など、テレワークが難しい現場もあるでしょう。しかし今後は、管理部門や営業部門を中心にますます導入が進んでいくだろうと著者は予測しています。 とはいえ、いろいろな課題があることもまた事実。たとえば会社の視点だと、労働時間の管理の難しさが挙げられます。一方、労働者側からの視点に立ってみれば、仕事とそれ以外の時間との切り分けの難しさ、あるいは長時間労働になりやすいなどの問題が出てくるわけです。 つまり重要なのは、労働時間管理をどうするかということ。テレワークを行う場合も、会社は労働時間を適正に把握する責任があります。したがって、厚生労働省の『労働時間の適正な

                                          テレワーク中に自宅勤務で転倒したらどうする?知っておきたい「労働法」基礎知識 | ライフハッカー・ジャパン
                                        • ジョブ型でなくなるのはベアじゃなくて定昇 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                          依然としてジョブ型をめぐって混乱した話が飛び交っていますが、ジョブ型になったらベアがなくなるというのは、厳密な議論をすれば別ですが概ねウソです。 もちろん、「ベア」(ベースアップ)というのは、ベース賃金という日本独特の概念に基づくものなので、厳密にはジョブ型社会には対応しませんが、でもジョブ型社会でも産別組合が団体交渉して各職種の賃金額を引き上げるわけで、その総計の平均をベアみたいなものだといってそれほど間違いではない。それは確かに労働組合が交渉で勝ち取った賃上げ分なのですから。 これに対して、ジョブ型社会ではありえないのが「定昇込みいくら」という賃上げの表示方法です。定昇(定期昇給)というのは、その労働者本人にとっては確かに自分の賃金が上がることですが、労働者全体の入れ替わりを考えたら概ね高給の人が出ていって低給の人が入ってくるので平均したらとんとんであって、マクロ的には全然賃金は上がっ

                                            ジョブ型でなくなるのはベアじゃなくて定昇 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                          • インターンシップ抜きにいきなり大臣でOJT - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                            昨晩、NHKのBSで渡辺恒雄インタビューの第2弾、平成編が放送されました。世間では裏番組のサッカーを見ている人の方が圧倒的に多かったでしょうが、こちらも大変面白い番組になっていました。 https://www.nhk.jp/p/bs1sp/ts/YMKV7LM62W/episode/te/Q7Y5K7NZ24/ 70年にわたり日本政治を見続けた読売新聞グループのトップ・渡辺恒雄氏への独占インタビュー。後編の「平成編」は、渡辺氏の証言から平成という時代の実像に迫る。 読売新聞グループのトップ、渡辺恒雄氏への独占インタビュー番組の第二弾。「平成編」となる今回は、読売新聞社長、巨人軍オーナーとして、平成の日本社会に深く関わった渡辺氏が、その舞台裏を赤裸々に証言。自自連立、大連立など自ら深く関わった政局、巨人軍オーナーとしての発言の真相、自身の戦争体験に根ざした歴史認識。渡辺氏の独占告白から、平成

                                              インターンシップ抜きにいきなり大臣でOJT - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                            • タニタについて(再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                              日経のこの記事が話題になっているようなので、先月のエントリですが再掲しておきます。 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52473440S9A121C1X12000/ (さらば正社員 タニタ流「個人契約」が雇用を変える ) 正社員の根幹をなす終身雇用や新卒一括採用などに疑問を投げかける経済人や経営者の発言が目立ってきた。戦後の日本経済を支えてきた正社員制度は今後も不変なのか。ニュース解説イベント「日経緊急解説Live!」を11月12日に開催し、社員を個人事業主契約に切り替えているタニタの谷田千里社長と正社員の行く末を話し合った。 タニタは2017年に大胆な雇用制度を導入した。社員に1度退職してもらい、個人事業主として会社と契約を結び直す。契約切り替えは強制ではなく、本人の希望を聞く。現在社員の約1割に相当する27人が個人事業主として働いている。・・・・

                                                タニタについて(再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                              • 典型的にメンバーシップ型の「退職処分」 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                数日前からネット上で騒ぎになっていたようですが、『ホビージャパン』という雑誌の編集者がSNSで転売について書き込んだことが炎上したため、「退職処分」とやらになったようです。 http://hobbyjapan.co.jp/news_release/detail.html?id=6 お客様ならびに関係者各位 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 表題の件につきまして、弊社社内規定に基づき下記の通り処分致します。 記 当該社員 月刊ホビージャパン編集部 編集担当  退職処分 管理監督者 常務取締役編集制作局長        譴責の上取締役に降格 月刊ホビージャパン編集部 編集長   譴責の上副編集長に降格 月刊ホビージャパン編集部 副編集長  譴責の上デスクに降格 「退職処分」というのは意味不明ですが、「処分」というのは相手方の意思の如何を問わない一方的行為を指す言葉ですから、少な

                                                  典型的にメンバーシップ型の「退職処分」 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                • 髙橋哲『聖職と労働のあいだ』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                  髙橋哲さんの『聖職と労働のあいだ 「教員の働き方改革」への法理論』(岩波書店)をお送りいただきました。 https://www.iwanami.co.jp/book/b606521.html 教師という職業は、なぜこれほどつらい仕事になってしまったのか? 本書は、教師が主体性を奪われ、現在の異常な労働環境へと至った歴史的・法制度的構造を明らかにするとともに、多くの問題が指摘される給特法を徹底的に分析する。教師が子どもと向き合う職業であり続けるために、厳しい現状からの「出口」を示す決定版。 教師の長時間労働の惨状を訴える本は最近多く出されていますが、本書はその中で、労働法の観点から徹底的に緻密な議論を展開している点に特徴があります。給特法については私も若干の小文を書いたりしていますが、ここまで詳細に論点を片っ端から叩いている本はたぶんほかにないでしょう。 自分でもいくつかむかしの資料を読んで

                                                    髙橋哲『聖職と労働のあいだ』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                  • 高齢者の定義は・・・55歳だった!? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                    政府の経済財政諮問会議で、民間議員が高齢者の定義を65歳から70歳にせよと主張したという話が駆け巡っています。大体みんな社会保障、年金関係の文脈で騒いでいるようですが、原資料を見ると、そういう風にならないように、わざと「社会保障の強靱化」の方ではなく、「女性活躍・子育て両立支援、全世代型リスキリング、予防・健康づくり」の方の、リスキリングの項目に書き込んでいたようですね。 誰もが活躍できるウェルビーイングの高い社会の実現に向けて① (女性活躍・子育て両立支援、全世代型リスキリング、予防・健康づくり) 〇全世代リスキリングの推進:高齢者の健康寿命が延びる中で、高齢者の定義を5歳延ばすことを検討すべき。その上で、いつでもチャレンジできるよう、DXや将来の人材ニーズを踏まえ、就業につながる教育・訓練の実施と、新たな給付等を活用した受講者の生活保障の充実を、利用状況を検証しつつ一体的に進める。その

                                                      高齢者の定義は・・・55歳だった!? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                    • 【悲報】渋沢栄一、実際は畜生すぎる… 「関東大震災は天罰」「労働法反対」「愛人超多数」 : なんJ政治ネタまとめ

                                                      首相候補「今のままだと一度雇用をしたら、ずっと雇わなければならない。そのしわ寄せで今まで非正規雇用が続いていた」

                                                        【悲報】渋沢栄一、実際は畜生すぎる… 「関東大震災は天罰」「労働法反対」「愛人超多数」 : なんJ政治ネタまとめ
                                                      • 特殊日本風ジョブ型の絵解き - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                        記事に悪態をついているだけと思われても何なので、ごくごく簡単に絵解きを。もう何回もしゃべってきたことだけど。 欧米諸国のベースラインであるジョブ型というのは、ブルーカラーやホワイトカラーでもクラーク的な仕事が典型的で、職務は極めて限定的で、ジョブディスクリプションに書いてあることをやれてればよく、査定は原則としてない。 それに対して、ホワイトカラーの上層は、社会の仕組みがジョブ型だからジョブ型っぽく作りこんであるけれども、実は結構職務は無限定で、その成果を厳しく評価される。労働法的に言えば、エグゼンプトの世界とノンエグゼンプトの世界は断絶しているのであり、そして圧倒的に多くの日本人は理解していないけれども、エグゼンプトは入り口からエグゼンプトであって、いわば身分が違う。 では、ホワイトカラー上層は日本的なメンバーシップ型かというと、全然そうじゃない。いつでもどこでもなんでもやる、という無限

                                                          特殊日本風ジョブ型の絵解き - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                        • ジョブ型とメンバーシップ型の能力開発費 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                          私が作ったはずの「ジョブ型」という言葉があまりにも世間で乱舞しすぎて収拾がつかなくなりつつありますが、明らかに変な使い方もあれば、認識自体は正しいけれどもあまりにも価値判断が行き過ぎていたり、理解が浅すぎたりするのもあり、いちいち言うのもしんどい限りですが、一つ目についたのが日本企業の能力開発費の少なさの問題を取り上げたもので、ジョブ型とメンバーシップ型という概念をトータルに理解するのにいい切り口なので、ちょっと説明しておきたいと思います。 素材はこれ https://biz-journal.jp/2020/07/post_167232.html(社員の能力開発費、日本企業は米企業の20分の1…社員教育に莫大な投資する外資系企業) 今まで、日本企業は社員の能力開発に、ほとんど投資をしてきませんでした。厚労省の「労働経済の分析」でも、「GDPに占める企業の能力開発費の割合」を国際的に比較して

                                                            ジョブ型とメンバーシップ型の能力開発費 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                          • 今年1年間『労働新聞』で12冊を書評 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                            今年は1月から、『労働新聞』紙上で毎月1回、「Go to 書店」という書評コラムを書くことになりました。12冊の選び方に対してはいろいろとご意見のあるところかもしれませんが、わたくしとしては毎回楽しく書評させていただきました。 松永伸太朗 『アニメーターはどう働いているのか』 本書は令和2年度労働関係図書優秀賞を受賞した作品だ。著者には昨年12月、私の司会で労働政策フォーラム「アニメーターの職場から考えるフリーランサーの働き方」の基調講演とパネルディスカッションにも出演していただいた。 昨年来のコロナ禍で、フリーランス対策は政府の大きな課題になりつつあり、その中で注目を集めているのが、本書のテーマであるアニメーターである。何しろ、いまや日本の国策となったクール・ジャパン戦略の中核に位置するのが、最も競争力のある輸出財ともいわれる日本のアニメだからだ。 アニメーターといえば、一昨年にNHKの

                                                              今年1年間『労働新聞』で12冊を書評 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                            • 自助・共助・公助といえば - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                              この国の社会保障に関する議論のレベルの低さにはいつも嘆かされますが、今回もまた「自助・共助・公助」をめぐって、レベルの低さ競争が加速しているようです。 この言葉を掲げたのはもちろん、2012年民主党政権下で始まり、2013年安倍政権下で取りまとめられた社会保障制度改革国民会議の報告書ですが、おそらく今回この言葉をもてあそんであれこれ騒いでいる人のほとんどが、そんなこと疾うに脳みそから抜け落ちているんでしょうね。 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokuminkaigi/pdf/houkokusyo.pdf 2 社会保障制度改革推進法の基本的な考え方 (1)自助・共助・公助の最適な組合せ 日本の社会保障制度は、自助・共助・公助の最適な組合せに留意して形成すべきとされている。 これは、国民の生活は、自らが働いて自らの生活を支え、自らの健康は自ら維持するという

                                                                自助・共助・公助といえば - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                              • ルーマニアで労働法が改正され『魔女』が課税対象に!反対する魔女の中にはマンドラゴラを使い官僚を呪う者も

                                                                ミットモナイヤー@条約ロード @mittomonayer グレンクレスト大戦/片道勇者オンラインでは高貴で気高くかっこいい美青年勇者/貴族(自己申告)。中の人はTRPG・PBMスキーでFGO関係のRT多め。TRPGフェス楽しみ♪ プロフィール画像は共感するNW3の魔王エリィ=コルドン ミットモナイヤー@条約ロード @mittomonayer ルーマニアで「魔女」が認可制に、予言が外れると罰金も gigazine.net/news/20110209_… 「先日の労働法改正の際には課税されることに反対する魔女たちがドナウ川にマンドレイク(マンドラゴラ)を投げ込み官僚を呪ったそうです」 本題以外の脇の情報も面白過ぎるの卑怯だな、と( ̄▽ ̄;)>RT リンク GIGAZINE ルーマニアで「魔女」が認可制に、予言が外れると罰金も ウィッチクラフト(魔女文化)が数世紀の歴史を持ち、現在も「魔女」や「

                                                                  ルーマニアで労働法が改正され『魔女』が課税対象に!反対する魔女の中にはマンドラゴラを使い官僚を呪う者も
                                                                • 理性的な左翼と無責任な右翼 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                  例によってソーシャル・ヨーロッパから、最近の欧州の極右の伸張ぶりについてのコメント、題して「Reasonable left, irresponsible right」(理性的な左翼、無責任な右翼)ですが、もちろんこのタイトル自体がある種の皮肉です。 https://socialeurope.eu/reasonable-left-irresponsible-right Against this backdrop, while the left is trying to develop programmes and instruments to master the crises, to stem the decline in prosperity and the social costs for ordinary people, those on the hard right are bet

                                                                    理性的な左翼と無責任な右翼 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                  • インクルーシブ教育の落とし穴 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                    今炎上している一件自体にはコメントは差し控えておきますが、これが突き付けているのはやはり、インクルーシブ教育という崇高な名目で、その崇高な理念を共有する大人たちがこしらえあげたご立派な枠組みの中に、しかしながら(表面上の模範的な受け答えはともかく)なんらそのような崇高な理念を共有していないお子様たちを放り込んで、さあ、健常者も障がい者も共生するスバラ式インクルーシブな世界だ、とばかりやろうとすると、ガキどもの自治によって生み出されるのは、小松左京の「お召し」のごとき可憐に麗しき世界などではなく、最大限よく言って『蠅の王』になってしまうということなんでしょうね。

                                                                      インクルーシブ教育の落とし穴 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                    • いや、倫理課はあったほうがいい - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                      最近日本でも妙に人気があるらしいマルクス・ガブリエルという人が、企業には倫理課、政府には倫理省を置けと主張してプチ炎上しているようですが、 https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000222581.html(天才哲学者マルクス・ガブリエルが語る未来と倫理) 「コロナ禍において、これまでの価値観では判断できない事象が増えた」と語るガブリエル教授。だからこそ、企業では『倫理課』、政府には『倫理省』など、専門組織を持つことで経済成長し続けられるといいます。 たぶん、ここでガブリエル氏が言っている趣旨自体は全くナンセンスで、企業に倫理課なんか置いたところでその倫理水準は1ミリも上昇しはしないし、政府に倫理省なんか置いたらいくつかのコメントにあるようにそれこそジョージ・オーウェルの世界かも知れません。 でもね、昨今の世情をつら

                                                                        いや、倫理課はあったほうがいい - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                      • 技能実習制度の見直しへ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                        昨日、古川法務大臣が技能実習制度の見直しの開始を述べたということですが、 https://www.asahi.com/articles/ASQ7Y0G29Q7XUTIL02D.html(技能実習制度「目的と実態が乖離」 本格見直しを検討へ 法相) 開発途上国への技術移転を目的とした「外国人技能実習制度」について、古川禎久法相は29日の閣議後会見で、本格的な見直しに向けた考え方を示した。実習生が日本の人手不足を補う労働力になっている実態を踏まえ、「目的と実態に乖離(かいり)がない仕組み」づくりなどを打ち出した。 政府は今秋にも関係閣僚会議の下に有識者会議を設置し、今回の考え方を踏まえた具体的な制度設計を検討する。古川氏は「長年の課題を歴史的決着に導きたい」と述べた。・・・ ちょうど『労基旬報』の7月25日号に、「技能実習制度の見直し」という記事を寄稿したばかりだったので、何かの参考までにお読

                                                                          技能実習制度の見直しへ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                        • コダックの倒産は何の教訓か? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                          ちょっと前の記事ですが、経産省の中野剛志さんが、倒産したコダックと発展している富士フイルムを取り上げて、「だからジョブ型はだめなんだ、メンバーシップ型がいいんだ」という議論を展開しています。 https://news.livedoor.com/article/detail/18460029/ まあ、いつもの中野流の議論ではあるんですが、取り上げられている会社の名前が名前だけに、一言コメントしておく必要を感じました。 ・・・・さて、わが国の企業は、従来、職務権限があいまいであるがゆえに、能力の低いメンバーが温存されがちだという批判がされてきた。確かに、わが国の企業は、オーディナリー・ケイパビリティ(効率性)の点では、職務権限が明確な欧米の企業に劣るのかもしれない。しかし、ダイナミック・ケイパビリティの観点からは、職務権限があいまいな「柔軟な組織」の方が、逆に有利なのである。 言い換えれば、こ

                                                                            コダックの倒産は何の教訓か? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                          • 博報堂雇止め事件判決 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                            先週火曜日に出たばかりの博報堂九州支社雇い止め事件の福岡地裁判決が、早速裁判所HPにアップされています。 https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/333/089333_hanrei.pdf これはやはり世間の注目度が格段に高いことを示しているのでしょう。判旨の中で最も重要な部分は以下の通りです。 2 争点(1)(労働契約終了の合意の有無)について ⑵ ところで,約30年にわたり本件雇用契約を更新してきた原告にとって,被告との有期雇用契約を終了させることは,その生活面のみならず,社会的な立場等にも大きな変化をもたらすものであり,その負担も少なくないものと考えられるから,原告と被告との間で本件雇用契約を終了させる合意を認定するには慎重を期す必要があり,これを肯定するには,原告の明確な意思が認められなければならないものというべきである。 しかるに

                                                                              博報堂雇止め事件判決 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                            • ノーベル経済学賞のニュースに合わせて「クルーグマン on 最低賃金」(再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                              ノーベル経済学賞をカード氏らが受賞したというニュースをみて、そういえば本ブログで彼の最低賃金に関する研究に言及したことがあったよな、と検索してみたら、こういうのが出てきました。せっかくなので再掲しておきます。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/on-da7a.html 別段目新しい話でもありませんが、ネット上で威勢の良い特殊日本的な「りふれは」(「リフレ派」ではなく)には最低賃金を目の敵にして、雇用を失わせるに決まっているという方々が多数いることもあり、そういう彼らがなぜか(自分らの政治的立場とは異なるにもかかわらず)引用したがるポール・クルーグマンの昨日のコラム「Liberals and Wages」から、最低賃金に言及した部分を引いておきます。全然目新しい話ではありません。 http://www.nytimes.com/

                                                                                ノーベル経済学賞のニュースに合わせて「クルーグマン on 最低賃金」(再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                              • 自業自得りふれはの国際的炎上(再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                                                                開会式を前日に控えて、ついにユダヤ人虐殺ネタでサイモン・ヴィーゼンタールまで招き入れる展開になってしまっているようです。 こういうのを見るにつけ、倫理的という言葉をリスクマネジメントとしてとらえる感覚がいかに希薄なのかを改めて痛感します。 いや、あんたが倫理的であるかどうかなんてどうでもいい、知ったこっちゃない。 倫理の時間に学ぶべきことはそんな倫理学者がのたまうような話じゃない。 そんなことを口走れば、そんなことを口走るようなやつを使えば、どういうおそるべき事態がそのあとにやってくるかということについての、最低限のセンスを身につけること、これに尽きる。 ここはいまから倫理です。 はい、復習。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/post.html(自業自得りふれはの国際的炎上) 昨日のエントリで取り上げた日銀審議委員の原田泰

                                                                                  自業自得りふれはの国際的炎上(再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                                                                • 従業員をスマホでモニタリングし「幸福度」「ハピネス度」を判定する日立の新事業を労働法・個人情報保護法的に考えた(追記あり) : なか2656のblog

                                                                                  1.はじめに 最近の日経新聞によると、日立の子会社「ハピネスプラネット」は、新しい「ハピネス事業」において、従業員の「幸福」度を向上させ、職場・会社の業務の改善を行うという目的のために、日立は従業員にスマホの各種センサー類を活用するスマホアプリを導入させて、常時、広範な個人データを網羅的に取得し、それらの個人データをコンピュータ等で分析し、従業員の幸福度のモニタリングを実施しているようです。 ・日立、幸福度を測るアプリ提供で新会社|日経新聞 ・幸せの見える化技術で新たな産業創生をめざす「出島」としての新会社を設立|日立製作所 この日立の取り組みに対しては、そもそもの「幸福度」、「ハピネス度」などの概念への疑問や、そもそも会社が従業員に会社が考える「ハピネス」「幸福」を押し付けてよいのかという問題や、会社が従業員をスマホアプリにより常時網羅的にモニタリングするというやり方に手段に相当性がある

                                                                                    従業員をスマホでモニタリングし「幸福度」「ハピネス度」を判定する日立の新事業を労働法・個人情報保護法的に考えた(追記あり) : なか2656のblog