2025年の大学入学共通テストで新たに「情報」の出題が検討されていることを受け、情報処理学会の「コンピュータと教育研究会」はこのほど、関係者による招待講演(電気通信大学、全国高等学校情報教育研究会後援)をオンラインで開いた。共通テストへの出題によって、日本の情報教育全体の底上げにつながるなどのメリットが示された。 日本学術会議が昨年9月に公表した提言「情報教育課程の設計指針―初等教育から高等教育まで」の議論に関わった萩谷昌己・東京大学大学院情報理工学系研究科教授は、情報教育があらゆる学問分野の専門基礎教育や教養教育として欠かせなくなっていると指摘。 共通テストでの情報出題について、「高校段階までの情報教育で身に付けた知識や能力を確認する意義がある。文理を問わず出題することで、いろいろな学部で学生間の入学時点での情報教育の格差が縮小し、高校の情報教育の充実にも資することになる。情報の専門分野