ディプロマシーは第一次世界大戦前のヨーロッパを舞台とした戦略ボードゲーム。ほかのプレイヤーとの取引や同盟など、外交で上手く立ち回ることが必要になるゲームだ。元々はボードゲームだったが、最近はWeb上でディプロマシーをプレイできるサービス「webDiplomacy」が登場している。CICEROはwebDiplomacyで人間に混じって対戦し、人間の平均の倍以上のスコアを獲得し、全プレイヤーのうち上位10%に入ったという。 CICEROは、ゲームの戦略を考えるAIに加えて、ほかのプレイヤーと自然言語で会話を交わし、その内容を読み取る自然言語処理の機能も備えている。ディプロマシーはほかのプレイヤーと外交という名の会話をしながら、同盟を組んだり、裏切ったりすることで進めていくゲームだからだ。そこでCICEROの開発ではまず、27億以上のパラメーターを持つ言語モデルをインターネット上の文書で訓練し、