松田公太氏の記事は、猪瀬直樹氏などが岸田首相に売り込んだ「モデルチェンジ日本」の提言だが、基本的な事実誤認があるので、簡単に指摘しておく。 自動車メーカーは斜陽産業 この提言は「日本の自動車メーカーはテスラに追いつけ」という話に尽きる。たしかにテスラの時価総額は1.2兆ドルでトヨタの5倍以上だが、テスラの2020年の販売台数は50万台。トヨタグループは991万台である。 ではテスラがトヨタを追い越して年間1000万台売る日は来るだろうか。たぶん来ないだろう。次の図のように、世界の自動車産業は縮小しているからだ。 日本でも都市部では自家用車をもつ人が減っているが、アメリカや中国の生産台数が縮小しているのは、ウーバーなどのライドシェア(配車サービス)が増えているためだ。JBpressにも書いたように、ゲームチェンジャーは電気自動車ではなくライドシェアなのだ。 自家用車は20世紀の負の遺産 自家