スーパーコンピュータの冷却技術を開発するベンチャー企業のZYRQ(新潟県長岡市)は7月19日、台湾最大の研究開発機構である工業技術研究院(ITRI)と共同で「水浸」冷却システムの次世代機を開発することを明らかにした。生成AIの需要急増に伴い、データセンターは「冷却能力」「電力」、そしてそれらを緩和する「水」がいずれも不足するという三重苦に見舞われている。2025年に出荷が始まる最先端のGPUでは消費電力が1000Wを超えるため、電力消費と発熱の課題解決が急務となっている。ZYRQが開発した、基板を水に浸すという水浸冷却技術が光明となるかもしれない。 ZYRQは新潟県長岡市に本社を置く研究開発型のベンチャー企業。コンピュータを冷却する技術に強みを持ち、これまでにもスパコン開発に技術協力するなどして実績を重ねてきた。2023年後半には、基板全体は特殊な伝熱性の高い絶縁フィルムで被覆し、GPUの