10年前に提唱された「リーンスタートアップ」と呼ばれる事業立ち上げの手法がある。リーン(=無駄がない)であること、仮説検証の速度を最大化する(=学びの量に最適化する)ことを重要視する考え方だ。フィードバックサイクルを早め、コストをなるべくかけず、必要最低限の要素にフォーカスし、素早くスタートアップを立ち上げることで、成功確率が上がるのだと言われている。 裏を返せばこれは、仮説検証に必要ない一切は削ぎ落とすべきだ、と言っている。リーンスタートアップ的やり方の有名な例として、プロダクトを作る前に、そのプロダクトのランディングページだけを作って、メーリングリスト登録やアクセス数などの反応を見ることで、需要があるか確認するやり方がある。実はコードを書くのは初期の仮説検証に全く必要ないのだ。 このように進めれば、たくさんのお金と時間を使ってプロダクトを作って、ローンチしたあとに実は需要がなかった、と