東海道新幹線。東京~名古屋~新大阪間を結ぶ世界初の高速鉄道路線で、今年で開業60周年を迎えます。 そんな同線ですが、一部区間において、開業前に「新幹線以外の」列車がお客さんを乗せて走った実績があることはご存知でしょうか。 新幹線の線路で初めて営業列車を走らせたのは、阪急電鉄。1963年4月~12月の約8か月間、上牧駅付近~大山崎駅付近の間で、京都線の電車が新幹線の線路を走りました。 東海道新幹線の建設時、京都~新大阪間のうち一部区間は、阪急京都線(上牧~大山崎間)の横に高架線を建設することが計画されていました。建設する高架線は、新幹線の高速走行に耐えられる頑丈なものである必要がありますが、ここで問題になったのは、この近辺の地盤の弱さでした。新幹線の高架を作ることで、当時地上を走っていた阪急の線路が沈下する危険があることがわかったのです。 「それはマズい」と思った当時の国鉄は、阪急と協議。結