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  • 空気清浄機三台目 ~もはや全自動掃除機 - 晴天の霹靂

    我が家に三台目の空気清浄機がやってきた。 「”空気”が”清浄”って全体的に気の持ちようの話だなっ!」 と思っていたところから、あっという間にここまで数が増えるとは思わなかったもんだ。 日立 空気清浄機 クリエア ~15畳 床置き・卓上兼用タイプ PM2.5対応 リモコン付き EP-PZ30 W ホワイト 日立(HITACHI) Amazon 最初の一台は猫を飼い始めてまもなく買ったものだ。 我が家の猫トイレは鉱物砂なので、使用のたびに細かい粉塵が舞っているのは間違いなく、これは実証が難しいのだが、体感として家電の寿命がみじかくなった気がしていた。 実際、静電気の起こりやすい電気製品のまわりに猫の毛と砂塵が寄る。 「猫トイレの脇に空気清浄機を設置すれば砂塵の問題は解決するのではないか」 と考えて導入したのが実に人生初の空気清浄機であった。 運転しっぱなしにしておくとフィルターを掃除するときに

      空気清浄機三台目 ~もはや全自動掃除機 - 晴天の霹靂
    • なんとなくの考えごとをしに神社へ - 晴天の霹靂

      家の近くにはそこそこ立派な鎮守の森を抱く神社があり、日頃から割と心やすくしてもらっている。 隣接する公園の管理棟の休憩室では、おそらく公園管理で伐採した木材を使っているのであろう薪ストーブに火が入って暖かい。 ああ、やっぱり薪ストーブの暖かさってなにか骨にしみるようなところがあるねえ。 などと機嫌よくしていると傍らに地域の古い写真集などあるのを見つけ、その手のものが好きな私はおもわず座り込んで見入ってしまう。 冬の短い日の中で、ストーブに当たりながら見るどこの誰とも知らない人の白黒写真は、なんだかわけもなく懐かしいような気がしてくる。 ああ、いかんいかんお参りに来たのだった、日が暮れてしまう。 慌てて立ちあがってぐるり公園を遠回りして日の暮れかけた神社へ。 黄昏時の神社はあまり行かないほうがいいものだけど、普段から親しくしてる氏神さまには結構甘えても大丈夫なもんだ、なんてことを加門七海がど

        なんとなくの考えごとをしに神社へ - 晴天の霹靂
      • 首・肩用カイロ ~桐灰か白元か - 晴天の霹靂

        冬至前の北緯43度の街に住むなんて思えば本当に妙なもんだと思うんです。 なんだかちょっとバタバタしていてお昼食べるのが遅くなって、まあ13時過ぎに食事をするといたしましょう。 食べ終わったけど、せっかく入ったコタツが暖かいのでなかなか出る決心がつかなくて食後のお茶をちょっとゆっくり飲んだりします。 そうこうしているうちに頂き物の大福なんかあるのを思い出して「すぐ熱になるものを食べれば身体が暖まってこのコタツ沼から這い出す勇気も湧くのじゃないか」 などとひらめくのです。 寒いときの甘いものは美味しいですから「オーソドックスな大福なんて自分ではなかなか買わないけど久しぶりに食べると美味しいものだなあ」などとしみじみ食べますね。 そうすると、口の中は結構甘いですからこれは熱くて濃いお茶をいれなおした方がこのひととときをより有効に楽しめるな、ということになります。 そうして熱いお茶をふーふーしてた

          首・肩用カイロ ~桐灰か白元か - 晴天の霹靂
        • 増量シャリーチェのさらなる進化 - 晴天の霹靂

          7月になりました。 相変わらずシャリーチェが美味しいですね。 ハウス食品さんには申し訳ないことですが、ケチなうえにあっさり派なので倍量の牛乳で作った上に安い冷凍フルーツをドバドバ投入することで三倍くらいに増量して食べております。 rokusuke7korobi.hatenablog.com ところがそんな増量シャリーチェを食べていると、そのうち私も気づいてしまう。 「そもそもこのシャリーチェってなんなんだ?」 原材料を見ると、だいたい予想通り、甘味料と乳酸菌飲料(カルピス味のやつなので)、香料と安定剤くらいですね。 見てしまった以上、湧き上がる疑問はひとつ。 これはそもそも最初からカルピスでいいのではないかっ?(かえすがえすもハウス食品さんごめんなさい) 探してみると実際、カルピス公式で、2倍量の牛乳で割ってフルーツを入れてフリーザーバッグで凍らせるシャーベットの作り方がありました。 これ

            増量シャリーチェのさらなる進化 - 晴天の霹靂
          • 立冬なれば、出来心でいい香りの保湿オイルを買う - 晴天の霹靂

            今年は暑い暑いばかり言って過ごしてきたものだが、気がつけば立冬。 落葉松の林を歩いていると、澄んできた空気の中に松の葉のひんやりする香りが充満して素晴らしく居心地がいい。すっかり枯れ葉色に包まれたそこここでは、夢中で胡桃を拾うエゾリスが走り回っており、こちらは都度立ち止まってふさふさした尻尾が木々の間に消えていくまで忙しそうな冬支度を見守る。今年はどんぐりの不作で熊が道に迷っているというが、君たちはみな無事で過ごしているのか。 夏の間は化粧水と日焼けどめさえあればだいたいなんでも賄えていたものを、気温がさがるにつれて、リップクリームをひとつ追加し、ヘアオイルをひとつ追加し、と保湿の季節である。ハンドクリームの携帯用のもひとつ買っておくか、と立ち寄ったコスメ売り場では、「普段家では使わないけど香りが良さそうなハンドクリーム」のテスターを試しに使ってみて、つかの間いい香りを楽しむのが好きだ。実

              立冬なれば、出来心でいい香りの保湿オイルを買う - 晴天の霹靂
            • 雪深き街のストロングマン - 晴天の霹靂

              近頃気になる人がいる。 家の近くの通りでよく見かける、犬の散歩をする男性。年の頃でいうとおそらく三十代後半といったところか。 雪で埋まりがちなこの冬の悪路を、車高が低いをものともせずちょこまか歩くミニチュアダックスフントは、あたたかそうな防寒服を着せてもらっていてかわいい。 そしてリードを引く人間のほうは、これがハーフパンツ姿なのである。 いや、さすがに生足ではない。 夏のランナーがよく履いているぴちぴちのサポーター、古き良き名称を使えば「俥屋の股引」みたいなものを履いている。 しかし、あの股引の素材が、かりに人類にまだ30枚しか普及してないNASA開発の近未来ハイテク繊維だとしても、あの薄さで氷点下7度の往来は、絶対に寒いはずだ。 事実この季節にも、走っている人は見かけるが、ハーフパンツを履いている人などみたことがない。 それになにより、彼は走っていないのだ。 いつ見ても走ってはおらず(

                雪深き街のストロングマン - 晴天の霹靂
              • よく喋るイチイの木 - 晴天の霹靂

                やっと雪が溶けてきて、表通り以外の路地も歩きやすくなってきたので、小さい道を遠道する。 このあたりの土の湿り気からすると、きっとまもなく土筆が顔を出すのであろう。 あっちの赤茶の芽は、福寿草が咲くのだろうか。 まだありもしない春の気配を適当に皮算用しながら歩く。 下ばかり見て歩いている私の耳に、突然「小鳥の成る木」の気配が飛び込んできた。鳥が狭い場所にびっしり集まって、甲高くささやき合っている賑やかな声だ。 どこかに一本、ひどく小鳥に気に入られるたちの木があるようだけど、どれだろう。 さえずりに惹かれて、いったん通り過ぎた道をちょっと引き返し、声のする方へ小径を折れた。 「どう聞いてもこの木から聞こえてくるのだけど」 こぢんまりした庭のある民家の、道路側にあるイチイの木のあたりが、あからさまに一番にぎやかなのに、動くものの様子はない。 常緑樹とは言っても冬の活動停止中の樹木である。 こんな

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                • KALDIシナモンティー 429円 ~若干の混乱からの舌に温泉 - 晴天の霹靂

                  またごきげんなお茶を見つけてしまった。 カルディ シナモンティー 429円 しばらく前にカルディのシナモンティーが美味しいという話をラジオで聴いてちょっと頭に残っていたんです。 元来が超シナモン好きですから「どう考えても好きなやつだから今度行ったら買おう」と心に決めていたのですが、これが全然見つからなかったのです。 関東エリアのみの放送で紹介されたものが北海道のカルディで売り切れとはさすがラジコ時代、と感心したもんです(他でも話題になってるのを私が知らないだけなのかもしれず、因果関係はよくわかりませんが)。 それでも忘れかけた頃にやっと見つけました。 パッケージで目をひくお茶がたくさん並ぶカルディの中では相当に地味な部類の見た目です。 映えないほうがむしろ安心するお年頃にも嬉しい。 カルディ シナモンティー 429円 わくわくして買って帰りはしたものの、そうは言っても所詮ティーパックだし、

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                  • 暑がる猫、暑がらない猫 - 晴天の霹靂

                    昼間の気温もだいぶ上がってきて 家のいたるところでしまりのない猫が転がっている。 あまり行く先々にいるので 「いったい何匹いるんだっ!」 といきなり疑心暗鬼になったりするが、冷静に数えるとちゃんと二匹なのだ。 そしてこの季節からやたらどこにでも転がっているのは 正味一匹、2歳の黒猫の方だ。 5歳の虎猫は季節の変わり目のせいなのか少し食欲がおち 抱き上げても暑いともいわずに案外静かに腕の中で休んでいたりする。 新陳代謝の良い若者の方が暑がりそうなのは予想もつくが、2歳と5歳くらいの差で、こんなに体感温度が違うものだろうか。 お前も、ほんの数年前までもっと露骨に素っ頓狂な性格だったものだったけど 大人になると生き物は、こんなふうに「普通」に近づいていくものなのかね。 来たばかりで手のつけられないほどやんちゃだった黒猫と、遊びともテリトリー争いともつかない無限のおいかけっこばかりしていたころ。

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                    • 『クイーンズ・ギャンビネット』 ~噂どおり、一気に観てしまう - 晴天の霹靂

                      Netflixのオリジナルドラマ『クイーンズ・ギャンビネット』を観ております。 面白い。 『クイーンズ・ギャンビット』予告編 - Netflix 主人公の少女が孤児になるところから話が始まり、たどりついた孤児院でまったく自分の意思とは関係なく薬物依存への道をつけられる、という、冒頭からいきなり暗いのに一切の辛気臭さなしに一気に引き込まれるのは、びっくりするほど画面がかわいいせいです。 映画館好きとしては「たのむから映画よりきれいな絵のドラマシリーズ作るのやめておくれ」とヒヤヒヤするくらいの、どのシーンをとっても引き込まれる世界でした。 主人公は孤児院の制服のドブ色のワンピースで外の世界に出ていったせいで、ちょっと周りからいじめられたりするんですが、その所在なさの表現自体は損なわないままドブ色のワンピースすらもちょっとかわいいという、奇蹟の計算高さです。 そしてチェスですよ。 チェス、まった

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                      • 【神なる武器をもとめて】討滅士ガルガ~赤天霹靂~編

                        白猫プロジェクト「神なる武器をもとめて討滅士ガルガ~赤天霹靂~編」 神なる武器をもとめて討滅士ガルガ~赤天霹靂~編が開催されました。神武の器のルーンが最大100個獲得できます。 神なる武器をもとめて 神武の器のルーン最大100個 討滅士ガルガ2帰還編はこちら 討滅士ガルガ~赤天霹靂~帰還編「獣の本能」鎖剣ガルガを操作できるクエストです。チェインルーラーを持っていない人はここで「瘴気結晶の欠片」を集めましょう。エリアルシフトを使いましょう。「導師の務め」ボスはイブリースです。瘴気結晶の欠片は集められません。

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                        • 長い配線を天井に這わせることに関する大発見 - 晴天の霹靂

                          古い賃貸住宅あるあるですが、我が家はありとあらゆる壁コンセントのすべてに電源タップがぶら下がっています。 おそらく築40年くらいの物件なんですが 「ほんとにっ?40年前ってこんなに家電少なかったっけ?」 と、事あるごとに疑ってしまうくらい、普通に暮らしてて驚異的に足りない。 いきおい、あらゆるコンセントを分岐し部屋中引き回しているのです。 電源のみならずLANケーブルなんかも、部屋をまたいで張り切って引き回した結果、家じゅうどこでも線だらけ。 ここで疑問なのは 「賃貸住宅組のみなさんはこの手のケーブルをどうしていらっしゃるのか」 ということです。 まず最初に誰でも思いつくであろうアイテムが配線カバー。 配線カバー 配線隠しカバー コード モール コードカバー ケーブルモール ケーブルカバー 電線ケーブルカバー ケーブルプロテクター ケーブル整頓用 アクセサリーなし 1.27cm(幅)x 0

                            長い配線を天井に這わせることに関する大発見 - 晴天の霹靂
                          • 今日も働く君の背中に秋の風 - 晴天の霹靂

                            めっきり秋らしい気候になって、夏の間ほとんど開けっ放しだった窓も一日中閉めておくようになった。 私が窓の横の机に向かっていると、猫がやってきてぐんと背中を伸ばして前足を桟にのせ、背伸びする子供みたいな格好で腰高窓を覗きこむ。 「行くの?今日寒いからやめたら?」 と扁平な後頭部に向かって声をかけるが、離れる様子がないので、仕方なく猫一匹分ほど開けてやる。 軽々と桟に飛び乗って、それからベランダへ降りていく後ろ姿に 「早く帰っておいでよー」 と声をかけるのは、心配してるのでもあるが、猫が帰ってくるまで窓を閉めるわけにはいかないので自分が寒い、という意味でもある。 彼女はだいたいのところ、ベランダの手すりの隙間から身を乗り出して真下にある申し訳程度の公園を見下ろしている。 ほとんどいつも人のいない単調な公園であるが、猫の目には刻々と変わる情報の集積なのだろう。 気温や湿度も、飛び交う鳥も、空気の

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                            • 『羆嵐』 ~雪と闇の恐ろしさをしみじみ - 晴天の霹靂

                              映画『鬼滅の刃』を観たせいで、最近はまた『羆嵐』を読んでいる。 羆嵐(新潮文庫) 作者:吉村昭 発売日: 2013/03/01 メディア: Kindle版 『鬼滅の刃』は冒頭、山深い雪の中でひっそりと暮らす家へな凶暴な何者かが侵入して一家を惨殺する、という超絶スプラッターシーンから話が動きだす。 ささやかな家族が厳冬の中で身を寄せ合っている様子や、常軌を逸する残忍な殺害現場、下手人のまったく得体のしれない様は、吉村昭の『熊嵐』からの流用であり、たいへん印象の強い場面でもあるのだ。 そんなこともあって久しぶりに探し出して読んでいる『熊嵐』は、全部知った上で読んでも、繰り返し読むほどに怖い。 体重380キロもあるヒグマはそれだけで確かに怖いが、読んでいて何より怖いのは冬の夜だ。 開拓時代の北海道の山奥、電気もないところにたった15家族が草葺の家に住んでおり、最寄りの町へ出るまでには泊りがけの距

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                              • 『鬼滅の刃 無限列車編』 ~ようやく観に行ったと思ったらいけしゃあしゃあとネタバレ - 晴天の霹靂

                                観てきました『鬼滅の刃 無限列車編』。 意外に楽しかったではないの。 映画館半年ぶりくらいでしたが、久しぶりにいくとまたいっぺんに色々見たくなりますね。 ということで臆面もなくネタバレを。 『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』公開中PV 絵も綺麗だし、疾走する列車それだけでなにかワクワクするもんだし、ストーリーはクリストファー・ノーランの『インセプション』だし。 「おー、なるほどこれは見たことあるぞ!」 というので中年の思考回路にも理解しやすかったのです。 全体としては、ちゃんとした「負け犬の遠吠え」だったところにぐっときました。 かないっこない相手に対峙した時に、地道な努力に対して冷笑的になることはなく、団結して長い道のりを歩こうとする姿勢やら、ひとつ負けたときに正面から傷つく勇気やら。 今の世にあってたしかに我が身を顧みさせられるものがあります。 とはいえ私としては”ヒロイックな死”という

                                  『鬼滅の刃 無限列車編』 ~ようやく観に行ったと思ったらいけしゃあしゃあとネタバレ - 晴天の霹靂
                                • 『ヴァチカンのエクソシスト』~朗らかいかがわしいもの対決 - 晴天の霹靂

                                  『ヴァチカンのエクソシスト』を観てきました。 爆笑バディ系アクション映画で、両隣に人が居なかったのをいいことに「なんでだよ」と声を出して突っ込むところ複数箇所。 たいへんに朗らかなホラー映画でした。 www.youtube.com ヴァチカンの偉い悪魔祓い師がラッセル・クロウなんです。 上司から「スペインにやばい案件があるから祓ってきて」と頼まれて、ひとり現地へ向かいます。 フェラーリのステッカーを貼った可愛いベスパに乗ってヴァチカンからスペインまで自走で。 ……なんでだよ。 ヘップバーンの次くらいにベスパが似合う男ラッセル・クロウ 現場はスペインのすごく古い修道院跡。 着いたらまず庭をなんとなくウロウロしはじめたので「悪魔の痕跡でも探してるのかしら?」と見ていましたら、いきなり脇を拭きはじめるんですね。 しかも、どうやら持参の聖水で。 実際居るかどうかわからない悪魔のために少々の水を取っ

                                    『ヴァチカンのエクソシスト』~朗らかいかがわしいもの対決 - 晴天の霹靂
                                  • 君がそれを測るとき、君の生活もまた測られている - 晴天の霹靂

                                    これまで生きてきた中でほぼ意識にのぼったことがなかったけれど、生活に入り込んできた瞬間からのQOLの上昇に驚いて、これまでの人生をちょっと反省する。 そういうものが、日々の暮らしの中には時々出現する。 あんまり地味すぎてそのうち便利であることさえ忘れるので厳かに書き記しておこうと思う。 50センチの竹定規を買ったのだ。 シンワ測定(Shinwa Sokutei) 竹製ものさし 50cm ハトメ付 71765 シンワ測定(Shinwa Sokutei) Amazon 50センチの竹定規って、ある家にはなんとなく半永久的にあると思うし、ない家には「わざわざ買いに行く」という意識を持たれないままなんとなくないのではないかと思う。 我が家は、「ない方の家」だった。 長い定規があれば便利だ、くらいのことはもちろん知っているが、だからと言って、味噌とほうれん草と豚の細切れを買ったついでに 「そうだ、5

                                      君がそれを測るとき、君の生活もまた測られている - 晴天の霹靂
                                    • 顔の近くで眠る猫は - 晴天の霹靂

                                      顔のそばで寝る猫は、飼い主のことをとても信頼している、なんてことが言われるらしい。 それはそうだろう。 こっちだって信頼しているからこそ、全然爪を切らせてくれない小型肉食動物と鼻息を掛け合う距離で寝ているのだから。 寒い季節なので、我が家の猫は私が布団に入ると腹の上に寝場所を定める。 寝る前、肩甲骨の下に「骨盤職人」を置き、Kindle片手に仰向けに読書しているお楽しみタイムである。 ペルビス 骨盤職人 PV01 ペルビス Amazon 近頃では大変悠長なことに、寝る前の時間は延々と『戦争と平和』を読んでいる。 ありがたいことに、まったく読み終わらない。 社会が腐乱して解体していく時代に立ち会う、血気盛んで金持ちで野心ある若者たちがオロオロしながら「あー、もう俺悟ったもんね。もう、人生わかっちゃったもんね」とか言ってるわりにいつまでたっても結構駄目だな、君ら。という愉快な話だ。 人生っての

                                        顔の近くで眠る猫は - 晴天の霹靂
                                      • ケサランパサランとメルケル首相 - 晴天の霹靂

                                        寒さが募ってくると肩こりの蓄積からの頭痛に見舞われる時期があり、今年はどうやら今がその季節らしい。 頭痛薬を飲んでコタツにあたっていると、いつの間にか眠ってしまうので大変困っている。 寝ながら困っているもないものだが、起きたときに困っている。 ぼんやりした頭で目をさませば、低い位置から見上げる台所の換気扇のフィルターがなかなか渋い色に変わっているのがよく見える。 「あー、あれ。年末までに洗って取り替えないとなあ」 と思う。 この頭痛の季節になってから思ったのは何度目か。 思うだけでだいたい満足してしまうのも困ったものだ。 父から久しぶりの連絡がある。 「こんなになりました」 メッセージになにかを添付し忘れているのは明らかなのだが、久々の音信としてはものすごく返事にこまる。 何がどんなになったのか。 なにか添付し忘れではございませんか、と返すとその後しばし返信なし。 間を置いて、外出自粛要請

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                                        • 湯気を食らう季節 ~茉莉花茶とハリオのティーマグ - 晴天の霹靂

                                          いつものコーヒー豆を買いにカルディに行ったら、茉莉花茶の青い缶に心をぐいっとされてしまった。 前から可愛いと思っていた缶だけど、今日はいつにもまして心惹かれるなあ、とつい手に取る。 寒くなる季節のお茶のコーナーはよく賑わうようだ。 実際、日ましに冷えていく季節は強い香りのお茶がとても恋しくなる。 寒い季節の人は、湯気を食べるのかもしれない。 だから、いろんな味の湯気が好きになるんじゃないだろうか。 そんなことを思いながらジャスミンの花の描かれた青い缶を手の中で愛でていると、ただでさえ狭いカルディの店内を、次から次といろんなお茶を見に来る人の波に順繰りに押し出されてついにレジの前まで来てしまった。 え、なになに、私に茉莉花茶を買わせようというのが今この店全体の総意なの。 今日はお茶を買う予定はなかったんだけど、そこまで言われるならここで逆らうのも何かかえって不自然な……などと心のうちでゴニョ

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                                          • 黙々と毛づくろいをするわたし - 晴天の霹靂

                                            私の感覚ではつい最近のことだが、考えてみればもう8年も前のことだ。 初めての猫を飼い始めた時。 手のひらに乗るくらい小さくて、人を困らせることと笑わせることと心配させることしかしない、せわしない生き物なのにびっくりした。 こちらもはじめてだからどうやって安全を確保したらいいのかわからず、たくさん叱ったりしたのは、今思い出しても胸が痛い。 怒られると、その小さな生き物は決まって毛づくろいを始める。 「そうか気持ちを落ち着けようとしてるんだ」 とわかったときに、ビリビリと心が打たれた。 一緒に暮らしていくには圧倒的な体格や力の差があり、だからこの子を怖がらせてはいけない。 「そういうことをすでにわかってる人だけが動物を飼うべし」 という意見もあろうが、それはやっぱり実際に暮らして繋がりの中でしか学べないでもある。 猫のほうだって、急に毛づくろいをしたくなる理由が、自分が動揺してるせいだとは思っ

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                                            • 一人酒盛りする盆は - 晴天の霹靂

                                              だいぶ前に人からもらって飲まないままに置いてあった地酒の小瓶があったので盆の15日に珍しく一人で開けた。 線香をたきながら、先月亡くなった猫と暮らした2014年秋からの写真を順に見返していく。 飲みつけない物を飲むので次第に鼻がグズグズしてくる中、五年と十か月分の数千枚の写真を見終わったころにはすっかり深夜、疲れてもうぼんやりと眠いのだ。 窓の外から入ってくるのは目の前の公園で鳴くコオロギの声、穏やかな秋の気配。 なるほど生者あるところには必ずや死者もあって、それが交錯するための時間と場所も、世界にはちゃんと用意されていたのだ。 今まで気付かなかったとはねえ。 実にお盆っていうのはありがたい仕組みだ、と思いながら夢のようなうつつのような静かな夜をほろ酔ってよく眠った。 盂蘭盆の風の匂いに澄みて酒

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                                              • 2020年上半期読んで面白かった本 - 晴天の霹靂

                                                今週のお題「2020年上半期」 今年はメモと通し番号をつけながら読書をしているので比較的多く、現時点で110冊だった。 電子書籍ゆえ、短編ひとつで一冊の扱いになっていたり、あるいはコミックスも入っているので、相当にインチキめいたところがあるものの、そうは言っても「ある程度まとまった数を読もう」と意識する時期があるのも楽しいもんだ。 ちゃんとした本であるかどうかをほぼ吟味せずにキーワード検索でごそっと入手して、前書き、目次、あとがき、気になった章、くらいを小一時間で読んでざらっと安直な知識を手に入れる、というような食い散らかし型の芸当は読み放題サービスのkindle unlimitedに入っているからできることであって、近所にたいした図書館も書店もない身としては本当にありがたいサービスではある(でもこういうサービスによってますます街の本屋さんが減っていくのだと思うとじっと手を見る)。 Kin

                                                  2020年上半期読んで面白かった本 - 晴天の霹靂
                                                • 74歳のポテトサラダ - 晴天の霹靂

                                                  母の月命日には納骨塚に花を手向けに行く。 霊園でなんとなく父と落ち合って、二人ぽつねんと並んで般若心経納経フェスを開催するのだ。 LINEなどしていてもさほど話すこともない老人と熟女であるからして、月命日を言い訳に生存確認するのはたいへん便利なイベントであり、もしうまいこと故人の供養にでもなろうものならこんなにありがたい一石二鳥もそうあるものではない。 今月も元気そうだ。 般若心経のあと 「最近、You Tubeを見ながら水道のパッキンを替えましてね」 という話を、つれづれに元水道屋さんである父に振ってみる。 ハンドルの根本のパッキンと吐水口の根本のパッキンは替えられたが、本体の奥に入っている「コマパッキン」なるものがYou Tubeで見たのと形が違っていて替えられなかった。 「コマパッキンとはそんなに色々種類があるものなのかね」 娘としては精一杯相手のフィールドに寄るために危なっかしくわ

                                                    74歳のポテトサラダ - 晴天の霹靂
                                                  • セルフカットに最適バリカン ~暑い夏には刈り上げていこう - 晴天の霹靂

                                                    暑いのでむしゃくしゃしてやった。後悔はしていない。 パナソニック バリカン ヘアカッター 緑 ER511P-G パナソニック(Panasonic) Amazon バリカン買いました。 グレイヘアを伸ばすようになってから、「隙あらば染めようとしてこない安くて近い美容室を探す」ということをすっかり諦め、自分でカットするようになって1年ほど。 洗面台で、眉切狭を持って、ちょっと気になるたびに気になるところをジョキジョキでやっております。 ただ切り揃える(たいして揃ってないが)しかできないわけではありますが、アクセントで真っ白の筋がランダムに入るので「これ、結構イケんだろ」と、思って過ごす毎日。幸せな人ですね。 そこにやってきたこの猛暑です。 前々からうっすら考えていたことが猛然と頭をよぎるようになります。 「内側を刈り上げれば、だいぶ涼しいんじゃないか」 梳く技術がないなら、刈り上げればいいはず

                                                      セルフカットに最適バリカン ~暑い夏には刈り上げていこう - 晴天の霹靂
                                                    • 青ぽさぽさの夏の花 - 晴天の霹靂

                                                      青紫でポサポサとした、花だか穂だかよくわからない変わった花を買ったのは、形が猫じゃらしに似ていると思ったからだ。 買って帰ってみると、がっしり太い茎には松のような細い葉がびっしりついていた。 水に浸かると傷んでしまうだろうからと全部取って活ける。 驚いたのはアッと言うまに水が濁ることだ。 朝晩冷たい水に変えているのに、すぐに変色してしまう。 おかげで一緒に水に放してあった、トルコキキョウやらデルフィニウムやら、細い茎と薄い花弁をもつ、いかにも弱そうな花たちがすごい勢いでしおれていってしまう。 葉を摘み取った切り口のあたりを焼いてみたり、氷を足してみたり、色々手を尽くすが、弱い花たちは枯れ果てて瞬く間にグラスの中は青ぽさぽさだけになってしまった。 「君は何か毒でもあるのかね?」 朝晩水を変えて大切にしていた他の花を駆逐してしまったことにまったく怨みを持たないとまでは言えず、 「ちょっと困った

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                                                      • 諸行無常を膝にのせ - 晴天の霹靂

                                                        『猫なんかよんでもこない。』なんかを読んだからこうなった、ということでは全くないのだが、色々不思議な気持ちにはなる。 rokusuke7korobi.hatenablog.com ここ一週間ほど我が家の虎猫の、餌を食べる量が減ってきたのだ。 時々食の細る子で、「最近あんまり食べないね、それにちょっと痩せてきた?」ということはたびたびあり、それほど気にはしていなかった。 それがいよいよ丸一日ほぼ何も食べなかったのが昨日。 気を引こうと思って、今まで一度も与えたことがなかった秘密兵器ちゅーるーを餌にまぶしてやると、そこだけは舐める。 さて、なんとしようか、と思いながら寝て、虎猫が吐く気配で目を覚ました。 胃はほぼ空なのにまっ黄色い液体を吐いている。 これはいかん、とすぐさま猫リュックに入れて動物病院へ向かった。 飼い主都合の引っ越しのせいで獣医は変わったばかりだ。 今までお世話になっていた、や

                                                          諸行無常を膝にのせ - 晴天の霹靂
                                                        • 俺の丸氷 ~製氷皿使いにくい問題を今年は解決 - 晴天の霹靂

                                                          丸氷を作れる製氷器を買ってみたら大変便利。 ライクイット (like-it) 製氷皿 俺の丸氷 約Ф7.5×高7.5cm ブラック 日本製 STK-06 直径約6cm ライクイット(like-it) Amazon 昔ながらのキューブアイスを作る平たい製氷皿ってものが、どうにも苦手だったのです。 まずは、冷凍庫の中で邪魔だし。 ちょっと雑に扉の開け締めをしたら水がこぼれて下に凍って貼ってたりするし。 製氷皿から氷外すのが固くて毎回ひと苦労だし。 猛暑の昨今、エアコンのない北海道に住んで氷なしで暮らすってわけにもいかないが 「それにしても、もうちょっとなんとかならないものか製氷皿」 というのは、ここ数年の課題だったもんです。 ちなみに昨シーズンたどり着いた解はペットボトルクーラーで、これも結構なエウレカでした。 パール金属 真空断熱 保冷 保温 ペットボトルクーラー 500 600ml 兼用

                                                            俺の丸氷 ~製氷皿使いにくい問題を今年は解決 - 晴天の霹靂
                                                          • 2022年血まみれ近況報告会 - 晴天の霹靂

                                                            正月なので久しぶりの友人に会ったりなどする。 年を経るごとにお互いの近況報告がちょっとずつしみったれてくる感じというのは、なかなかに味わい深いものがある。 だいたいみんな、そろそろひどい目にあいはじめているお年頃なのだ。 私と言えば、何十年ぶりかで実家というものに行ってみたら再開発地域になっていて、ずいぶん様子が変わっていた、というようなことなど報告する。 今でこそ実家周辺は、ほとんど誰も使ってないバカでかいハコモノやら、流行ってなさそうなショッピングモールやら建築中のマンションやら、悪巧みの巣窟のような場所になっている。 私が居たころはたいした店もなく、古い住宅やら工場やらなんだかごちゃごちゃと寂れたところで、急にスクラップ置き場があったりなどしたもんなのに。 調子よくしゃべっていたつもりだったが、いったん外に出た自分の声を耳から聞くに、どうも私は違うことを言ってるようだ。 「昔はあのへ

                                                              2022年血まみれ近況報告会 - 晴天の霹靂
                                                            • 善逸の霹靂一閃をコマ撮りをしてみた。|篠𠩤健太ストップモーションアニメーター

                                                              2ヶ月で登録者が25000人を超えました!ありがとうございます! このnoteではコマ撮りのメイキング話を書いたり、僕の活動について書いたりしています。過去記事↓ 前回と二本立てというのは初めから決めてました。 ゼスプリキウイのフィギュアを選んだのは思いつきです。グリーンと炭治郎、ゴールドと善逸がそれぞれ色が似てるのでペアにしました。 善逸の霹靂一閃 今回は霹靂一閃という技をコマ撮りでやってみました。使ったものは綿と電球です。 煙 霹靂一閃の勢い強さを表現したいなと思いました。そこで善逸が技を繰り出してフレームアウトしたあとの衝撃波をみせることにしました。まわりに煙が巻き上がることで衝撃の強さを感じさせられます。 しかし、本物の煙はコマ撮りすることがとても難しいため、代わりに綿を使いました。 善逸が一瞬ピカッと光って消えた後に綿を置きました。綿も下手に触るとモコモコが動いてうるさくなってし

                                                                善逸の霹靂一閃をコマ撮りをしてみた。|篠𠩤健太ストップモーションアニメーター
                                                              • 春運ぶ飛行機雲 - 晴天の霹靂

                                                                ちょっとばかり郊外を歩いていたら、街が切れたあたりで目の前に唐突に大きな雪原が広がった。玉ねぎ畑かなにかだろう。 こんもり盛り上げたような新雪が丸く積もって可愛らしく、その上に、はしゃいで踏み込もうとしたけど予想以上の深さに戸惑って諦めたらしい犬の足跡が点々とついている。 毛衣を着ているとはいえ、犬だって暖かい日の方が、散歩のテンションもあがるに決まっている。 いや人間にとっても実に気持ちのよい日である。見上げると、それは見事な飛行機雲が今まさに長く尾を引いて伸びていくところだ。 なんと2月の飛行機雲がこんなに綺麗に見えるものとは知らなかった。 呆れるほど白く長く、すーっと音が聞こえるような細い筋を描いて、飛行機は左右を切り分けて進んでいく。 きっぱり空のジッパーを開けて、我々が一枚ずつ冬物を脱ぎ捨てていくように薄皮の向こうから一枚、また一枚と、春に近づいていく仕組みであろうか。 「そうか

                                                                  春運ぶ飛行機雲 - 晴天の霹靂
                                                                • ネギ畑に雪がふる ~ビギナーの見切り発車および先達の冷徹 - 晴天の霹靂

                                                                  ネギ畑に雪が積もった。 もとい、ネギ畑ではなくただ土が入っているだけのプランターである。 一見するとそこには土しかないが、その下一センチくらいのところには、小口ネギの根っこが十本ほど埋まっている。 すなわち、私の目には細く天へ向かう青色の筋が味噌汁のために風にそよぐ未来が見えているのである。 日差しが暖かくなってきたことに浮足だって引っ越しのときに持ってきた空のプランターを引っ張り出したのはつい数日前だ。 ついでのことなのでベランダで青じそやらサツマイモやら育てる趣味のある父に消息がてら「ネギの根っこを植えたぜ」と報告をしたところ、「きっとだめだ」という極限まで無駄を省いた返事が来た。 よろしい、独居老人であることを考えると、返事が来ないのが一番心配なこと。どんな返事でもすべて「ないに比べればすごく良い。」 返信することに意義があるのだ、ありがとう。 だが、そこをひとまずクリアしたうえで、

                                                                    ネギ畑に雪がふる ~ビギナーの見切り発車および先達の冷徹 - 晴天の霹靂
                                                                  • 『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』 ~言及されてない事件のほうがでかくはないか - 晴天の霹靂

                                                                    連休のときは気分を変えるために「普段見ないジャンルの映画」をわざわざ見ることが多く、要するにホラー映画を見たりしがちです。 今年は『死霊館』の最新作をみておりました。 やたらびっくりさせられるとか、びしゃーっとかドパーっとかがなくて、ホラー映画としてはスナック感覚で最後まで観ていられるのが大変よかった。 本当に怖いの好きな方面には少々物足りないのではないかという心配もしますが、私にはこれくらい安全運転でやってもらえるとちょうどよいぞ。 それにしてもアメリカのホラー映画は身体が柔らかい人が多い気がしますね。 www.youtube.com 何に興味あったのかといえばサブタイトルの「悪魔のせいなら、無罪」というところ。 司法制度とオカルトが正面切って対決する話、しかもそれをオカルト側から描くなんて面白いに決まってるじゃないかと思ったのです。 そしたら何が驚いたかって、裁判で「悪魔のせいかどうか

                                                                      『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』 ~言及されてない事件のほうがでかくはないか - 晴天の霹靂
                                                                    • 『三体Ⅱ 暗黒森林』 ~圧倒的過ぎて理解が及んでないがなんか面白い - 晴天の霹靂

                                                                      最近やっと『三体』の続きを読みはじめています。 もう、値段高いし、そもそも長すぎるし、読むの大変なのでなんとかしてほしいところなんだけど、またさらに面白くなっているので困る。 思い起こせば、盛んに話題になっていたのを聞きつけて、早川書房のセールで安くもなっていたので出来心で読んだのがはじまりでありました。 全四冊にもなるなんて、最初は知らなかったのです。 rokusuke7korobi.hatenablog.com たしかに面白くはあったんだけど、相当に読むのが大変だったなあ、という印象の方が強かったのです。 フリガナついていないうえに性別もわかりにくい中国名が覚えられないし、はじまり方が結構暗いし、話が壮大すぎてうっかりしてると何が何だかわからなくなるし、振り落とされないようにかじりついて読みつつ 「……あれ、でも結構おもしろいかも?」 というくらにはおぼつかない読書でした。 もともとハ

                                                                        『三体Ⅱ 暗黒森林』 ~圧倒的過ぎて理解が及んでないがなんか面白い - 晴天の霹靂
                                                                      • 出汁取り機の革新 ~ティープレスと耐熱メジャーカップのシンデレラフィット - 晴天の霹靂

                                                                        ずーっと前から、日々の出汁を取るのにティープレスを使っています。 鰹節やらだし昆布やらを入れてお湯を注ぐだけなので非常に簡単。 その出汁でさっと野菜を煮て味噌を溶かせば一人分の味噌汁が作りやすいので代替わりしながら愛用しています。 今使っているのはハリオ製ですが、しょっちゅう壊すのでもう何代目やら。 HARIO(ハリオ) ハリオール・ブライトj コーヒー & ティープレス 4杯用 ステンレス THJ-4-HSV HARIO(ハリオ) Amazon 四杯用で600ml、味噌汁一回分には大きすぎるようでもありますが、これくらいのサイズだと洗うときに中まで手が入るので大変扱いやすい。 ということでもう何年も600mlサイズのティープレスを出汁製造機として使っているのですが、先日ガラスビーカー部分を割ってしまいました。 買い換えないとなあ、と思いつつ当然その日も出汁は必要。 なんとなしに台所にあっ

                                                                          出汁取り機の革新 ~ティープレスと耐熱メジャーカップのシンデレラフィット - 晴天の霹靂
                                                                        • 昭和37年卒業アルバムの異世界 ~〇〇〇〇〇タイム!! - 晴天の霹靂

                                                                          実家から、1962年の札幌市内の小学校の卒業アルバム、というなかなかに貴重な民俗資料が発見された。 1962年小学校の卒業アルバム サイズの小さなアルバムの中に、まるで誰かが個人で作ったスクラップブックみたいに、チマチマ切り抜いた写真をめいっぱい並べてある。 先生が自分たちで選んで切って貼って印刷に出したのであろうと予想される手作り感がもの珍しい。 個人写真というものもなく、クラスごとに集合写真を撮ったものの隣にオブラートみたいに薄い紙で学童の名前と住所をずらずらと書いた名簿を閉じ込んであるのも初めてみる形式だ。 一人で見ていて思わず妙な声が出たのは遠足のページである。 学年ごとにあんなところやこんなところに行きました、というのをまとめたページなのであろう。 何年生のときにどこへ行ったのかは見てもさっぱりわからないが、それなりに色々行った記録にはなっている。 1962年小学校の卒業アルバム

                                                                            昭和37年卒業アルバムの異世界 ~〇〇〇〇〇タイム!! - 晴天の霹靂
                                                                          • 靴べらについて、真剣に言っておきたいことがあるんだ - 晴天の霹靂

                                                                            靴べらを買ったのだ。 きっかけは、今年は冬用のブーツを買い替えたからであり、まあ私としては少々張り込んで選んだ冬靴だ。 おろしたては実際足のどこにも負担のかからないうえに値段なりにシルエットもしゃきっとして久々に気持ちのよいものだった。 手入れをすれば長持ちするだろうから大事に履こう。 ……と思った、その「大事」とは何を指すのか、ということが問題である。 とりあえず靴クリームは新しくした。 ボロ布と、獣毛ブラシとクリーナーはすでに持ってる。 あとは、美しい言葉をかけてモーツアルトを聞かせて、その他は……「靴べら」なんじゃないか? 思い起こせばこの夏、実家で靴べらを見かけて衝撃を受けたのだ。 「靴べらって、本当に使うんだっ」 ということである。 歯医者の待合室とか、靴屋さんの試着コーナーとかにおいてあることは以前から薄々気づいていたが、誰が使うのかがよくわからなかった。 まさか、自分の親だっ

                                                                              靴べらについて、真剣に言っておきたいことがあるんだ - 晴天の霹靂
                                                                            • トマトで何かこしらえて ~ジョバンニの姉さんの謎 - 晴天の霹靂

                                                                              「さっき姉さんがトマトでなにかこしらえてそこへおいていったよ」 『銀河鉄道の夜』の中で、病床の母がアルバイトから帰宅したジョバンニ向かっていうセリフである。 私は、昔からこれが気になっていた。 「トマトで何かこしらえる」とは? ますむら・ひろし賢治シリーズ『銀河鉄道の夜』 世の中に、トマトを使う料理はたくさんある。 グルタミン酸が豊富に含まれるから、何に入れても出汁が出てうまい。 野菜が豊富な地域ならラタトゥイユとか、肉や魚ならトマト煮込みとか、サルサみたいなソースの類もある。 でも、なんとなくそれらは「トマトも入れた料理」であって、「トマトで何かこしらえて」とは言わない気がするのだ。 味噌汁を作ったときに「昆布で何かこしらえて」とは、なかなか言わないではないか。 「トマトで何か」といいたくなるくらい主役としての料理といえばやはり冷やしトマト的なものではないか。 しかし、そうなると「トマト

                                                                                トマトで何かこしらえて ~ジョバンニの姉さんの謎 - 晴天の霹靂
                                                                              • エヴァンゲリオンの公開日が決まったらしいので慌てて見おわった。 - 晴天の霹靂

                                                                                新作の公開日が決まちゃったので、かなり慌ててバタバタと、シリーズ見終わりましたエヴァンゲリオン。 長かった。 TV版から見初めて、旧劇場版、新劇場版三部作。見終わるまでには合間合間で『呪術廻戦』やら『クイーンズ・ギャンビネット』やら『アンという名の少女』やら、あちこちに気が散りながらなんとか見終わりました。 大変に辛気臭いのは間違いないので、大人になってから初めて全部見るのはなかなか辛かったけど、見終わった感じとしては、見といてよかったです。 話の内容は終始なんだかさっぱりわからなかったものの、創る側と見る側の間で異様に高温の愛と憎しみをやり取りしてる感じはライブ感あって楽しい。 商品として完成させられるかどうかは二の次にして自分の心象風景全部放り込んだみたいに見えるテレビ版のあとで「お前ら俺達の本当の願望の話なんかしたら白い目で見られるんだから黙っておけよ」とキレ気味に告白した(ように見

                                                                                  エヴァンゲリオンの公開日が決まったらしいので慌てて見おわった。 - 晴天の霹靂
                                                                                • 師走ににじり寄る例のあれ。 - 晴天の霹靂

                                                                                  ずいぶん寒いというのにベランダの豆苗たちがいつになく元気である。 これまではちょっと伸びてはすぐ猫に食べられていたものが、寒くなって猫のベランダ見回り回数が減ったおかげで、食べられる前に成長することができてるせいだろう。 さすがに常時氷点下になるこれからの季節を生き延びるのは無理にちがいなく、かと言ってやっと思う存分成長できるようになったものを片付ける気にもなかなかならない。 「このまま年を越したものかどうか」 日射しを浴びたプランターを見下ろして、コーヒー片手に考えあぐねる。 餅屋さんに行ってのし餅を注文してくる。 毎年「わざわざのし餅まではいらないだろう」とうっすら思いつつも季節感のために注文し、友人家族におすそ分けしたりしてると案外余らないのがちょっと不思議な気がするものだ。 みんな意外に餅を好きらしい。 目の前に出されれば結構好きなくせに、普段は忘れたふりして正月にしか食べない。

                                                                                    師走ににじり寄る例のあれ。 - 晴天の霹靂