「ゲームとは何か?」という問いかけが途方もないほど、「ゲーム」という言葉はあまりに様々に使われているが、今回は思い切って不遜な疑問を投げかけてみたい。 日本で「ゲーム」とされている作品の多くは本当にゲームなのか? それはむしろ、ゲームの形式を借りた何かなのではないか? というよりも、日本のゲームが世界的に流行したある時点で、「ゲーム」と呼ばれるものの定義が大きく変わったのではないだろうか? 日本のコンピューターゲームは、伝統的に「ゲーム」と呼ばれてきた双六や囲碁やチェスやボードゲームの系譜に位置づけられるものではなく、別の発想から来たものではないのか。 あらかじめ自分の主張を述べておくと、僕はこの記事で、日本で「ゲーム」と呼ばれているのは伝統的なゲームとは違った種類のものだということを示そうとしている。 僕達が遊んでいる日本の「コンピューターゲーム」は、視聴作品の延長にある、欲望を満たすた
鳥山明の名作漫画『Dr.スランプ』に、則巻千兵衛博士のライバルとしてアラレたちに立ちはだかるDr.マシリトなるキャラがいたのを皆さんは、覚えているだろうか。 このキャラのモデルになった人物こそが、今回インタビューする白泉社代表取締役社長・鳥嶋和彦氏にほかならない。 彼の編集者人生は数々の伝説に彩られている。新人賞にかすりもしなかった新人漫画家・鳥山明を一から育て上げ、何百枚にも及ぶボツ原稿を出したあげくに、『Dr.スランプ』や『ドラゴンボール』などの名作をタッグで世に送り出したこと。鳥山明のみならず多くの漫画家にネタにされてきた、その“悪魔のような”強烈なキャラクター。そして90年代後半、週刊少年マガジンにジャンプが追い越された「暗黒期」に編集長として呼び戻され辣腕をふるい、『ONE PIECE』や『NARUTO』、『テニスの王子様』などの作品を次々に世に送り出し、再びジャンプを王者の座に
テレビゲームで他人と協力することの意味合いに関心を抱いた研究者がいる。どうやら協力プレイは、助け合いが価値あるものであり、当たり前だという考えをプレイヤーに抱かせるようなのだ。 この研究を行ったのは、テキサス工科大学でジャーナリズムおよび電子メディア論を担当するジョン・ベレス助教授だ。彼が調査したのは、暴力的ゲームおよび非暴力的ゲームにおける協力プレイが、ゲームを終えた後の社会生活にどのように反映されるかということである。 「私たちが発見したのは、協力プレイが他人に対する攻撃性を大幅に低下させるということです」とベレス助教授は語る。 「助け合えるパートナーと一緒にプレイすることで、他人からもそういった親社会的行動が返ってくるという予測が高まり、一般的にはそうした行為が有益であると考えるようになります。これはチームメイト以外の他人に対しても言えることです。他にも興味をそそられる発見として、返
アラブ人がスマホゲーに廃課金する理由「娯楽がないし、暑すぎてサッカーも出来ない」アナリストに聞く新興国のゲーム市場。 新興国のゲーム市場に詳しい、メディアクリエイトさんに「世界のゲーム市場の近況」を聞いてきました。アラブの課金王が出てきているらしい…。 ※株式会社メディアクリエイト チーフアナリスト 佐藤翔さん <目次> ・1、「アラブ人」がゲームにお金をつかいはじめている。 ・2、「格安Android」の勢いがすごい。 ・3、「通信が頻繁に必要なゲーム」は好まれない。 ・4、新興国で「スマホゲームのアーケード版」が登場。 ・5、中東に「女性起業家」が増えている理由。 ・6、「東ヨーロッパ発のゲーム」がひそかにヒットしてる。 ・7、「ナイジェリア映画」は先進国の事情からはじまった。 ・8、ゲームや音楽の「違法コピー問題」 1、「アラブ人」がゲームにお金をつかいはじめている。 「日本人はモバ
フリーゲームを遊びながらSTGの楽しさを学ぶ本連載。今回は新作フリゲの『MECHA Ritz』を紹介したい。前回の『弾幕シミュレーション296』は(CAVE系)弾幕系STGの練習ソフトであったが、本作も同じく弾幕STG。その弾幕と敵の物量たるやかなりのもので、原始的な緊張と破壊の欲求に満ちている。 弾幕という表現 ヒャッハー!画面が弾で埋まっているぜぇ! 弾幕といえば、有名な東方ProjectやCAVE系STGを思い浮かべる人も多いだろう。またニコニコ動画のコメントなんかも弾幕と呼ばれる。そのわかりやすいビジュアルでSTGをプレイしない人にも知られているこの言葉。今回は改めて弾幕について考えてみたい。 当然ながら弾幕は敵弾である。弾で以上に避けなければいけない。これはSTGとしての当然の帰結だ。しかしながら、弾幕には避ける必要がない弾が多く含まれている。自機が画面下にいようが、火蜂はふぐ刺
『ねこあつめ』はそれだけのゲームだ。その名も「放置ゲーム」というジャンル。ねこは庭を使わせてもらったお礼に銀のにぼし、金のにぼしを置いていく。プレーヤーはにぼしをコインとしてアイテムを買い、ねこが来るのをひたすら、待つ。 ねこあつめの人気はまさに爆発中。ダウンロードは合計150万を突破し、ストアには好評のレビューが山のように書きこまれている。伝説の放置ゲーム『おさわり探偵 なめこ栽培キット』をほうふつとさせる大当たりだ。 爆発したきっかけの1つはTwitterだ。ゲームのプレイ画面がタイムラインに投稿されるや「かわいい」「癒される」とたちまちクチコミが広がり、大きな宣伝もなしにヒットの階段を軽やかにかけあがってきた。 なに、猫を使えばヒットするだろうって。いやいや、そんなに簡単な話ではない。放置ゲームの上位は猫、猫、猫。猫モチーフはいわば敵だらけのレッドオーシャン。開発元ヒットポイン
「ナラティブ」(narrative)という用語がゲーム研究や周辺領域において使われる場合の留意事項いろいろ。たぶん偏っています。 以下、カタカナにする意味もあんまりないので「物語」で通します。 「物語」のいろいろな意味 イェスパー・ユールは、著書 Half-Real のなかで、「物語」という用語が「かなり細かく特定しないかぎりは実践的に無意味」になるくらい多様な用法を持っていることを指摘したうえで、そのうちの主要な用法を6つ挙げている(Juul 2005: 156-157)。 複数の出来事の提示(presentation)としての物語。これは、この言葉の原義かつ文字通りの意味、つまりストーリーを語ること(storytelling)である(Bordwell 1985; Chatman 1978)。 固定され(fixed)あらかじめ定められた(pre-determined)出来事連鎖としての物
ナナシスことTokyo 7th シスターズというアプリゲームを、正月に始めて以来、すっかりハマってしまったので、色々書き連ねてみる。 ナナシスについて ナナシスことTokyo 7th シスターズは、Donuts開発のアイドル育成ゲームで、現在はiOS版とAndroid版がリリースされている。 iOS版のリリースから2月で1年が経つが、昨年の10月末に大型アップデート及び11月にAndorid版をリリースしたところ。 いわゆるソシャゲで、アイドルのカードを集めていくゲームだけれど、フルボイスのノベルゲーみたいな形でストーリーが進行し、またスクフェスみたいな音ゲーモードがある。 アイマスでは、プレイヤーは「765プロ」の「プロデューサー」になるけれど、 ナナシスでは、「ナナスタ」の「支配人」となる。 自分のナナシス歴など 既に書いたとおり、ナナシスを始めたのは正月。なのでまだ始めて1ヶ月も経っ
“アイカツおじさん”はなぜ生まれたのか。大型アップデート目前の「アイカツ!」開発陣に聞く,次期シリーズの新要素から大人気の理由まで 編集部:touge 今年で稼働3年目を迎えるバンダイのキッズ向けアーケードカードゲーム「データカードダス アイカツ!」(以下,アイカツ)。トップアイドルを目指すアイドル候補生達が,集めたカードを使ったコーディネイトでオーディションに挑んでいくという内容で,大ヒットとなっているタイトルだ。現在はアニメも好評放映中なので,その名前を聞いたことのある人は少なくないだろう。 今回4Gamerでは,その本作の大型アップデートが2014年10月に行われるということで,バンダイで本作のプロデューサーを務める廣瀬 剛氏と,初代プロデューサーでありプロジェクトマネージャーでもある原田真史氏に話を聞いてみた。 1タイトルで80万人のアクティブユーザーを擁し,関連商品を含めて159
ペンギンですけど何か @penguin_desuga 遅ればせながら妖怪ウォッチを子供と観はじめたんだけど、その直後にポジティブな効果が子供に表れたんでびっくりした。 2014-08-26 21:28:51 ペンギンですけど何か @penguin_desuga このあいだ私がたまたまパパにイラついてて無口になってたとき、子がパパに向かって「ママは今、しゃべらなくなる妖怪がついてるの」って言ったの。これってすげえことだと思うんだけど、つまり、私の問題行動を私の意思と切り離して考えることによって、→ 2014-08-26 21:31:02 ペンギンですけど何か @penguin_desuga → 子供は「自分はママに嫌われてる」といういらん誤解をしなくてすむ。母親だって人間だからイライラすることもあるけど、「妖怪」という表象をかませることによって、「問題行動」だけが切り離されて可視化される。
本書はその名のとおり、ファミリーコンピュータ以降のゲーム音楽の歴史を辿った概説書である。また紹介される音源の情報はすべて巻末のリストにまとまっているため、ゲーム音楽のレコードガイドとしても機能するだろう(絶版となっているCDは多いが)。 各章のタイトルにはそれぞれの世代ごとのメジャーなハードの名前が冠されている。また、それら以外のハードやアーケードのゲーム音楽にもふれている。歴史概説以外には植松伸夫、古代祐三、崎元仁という著名なゲーム音楽クリエイターのインタビュー、本書で登場した出来事の年表等が巻末に掲載されている(登場する作曲家の名前が多いため、敬称略とさせていただく)。 著者の岩崎祐之助氏は1979年生まれのゲーム開発者。『ゲームラボ』における「ゲーム音楽ヒストリア」の連載やブログ「ゲーム音楽隠し峠」の運営を通してゲーム音楽の魅力を広める活動を続けているそうだ。 ゲーム音楽関連の歴史を
"良いゲーム"には"良い音"が流れているもの。『ドラクエ』や『スーパーマリオ』など、"名作"と言われるゲームの音楽は、誰もが印象に残っていることでしょう。つまりゲームの音楽は、ゲーム自体のクオリティを左右する要因のひとつと言っても過言ではないのです。そこでゲーム・ミュージックに焦点を当て、その歴史を語っていくのが本書。ハードのスペックが低く、厳しい技術制約があった中での音楽制作の工夫点や、技術制約が少なくなった現在ではどのようなアイディアが音楽に盛り込まれているかなど、ゲーム・ミュージックの歴史と進化を時間軸に沿って語っていきます。巻末には植松伸夫氏、古代祐三氏、崎元仁氏といった著名ゲーム・音楽作曲家のインタビューも掲載。こちらも必見です。 【CONTENTS】 ■第1章:ファミリーコンピュータ世代 ~厳しい技術制約との戦いの時代~ 『スーパーマリオブラザーズ』と『ドラゴンクエスト』 ファ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く