1960年代中頃からアメリカを中心に現われた、主に写真をもとにしてエアブラシなどでそれを徹底して写実的に描きとる絵画動向。名称はこの動向の先駆者のひとりであるマルコム・モーリーが用いたのが始まりとされるが、「ハイパーリアリズム」「フォトリアリズム」の別名で呼ばれることもある。とりわけ72年の「ドクメンタ5」でこの動向が大きく取り上げられ、注目を集めた。無表情なモデルや何ら特色のない都市風景(特に自ら合成したパンフォーカスの白々しい風景を描くリチャード・エステスに顕著)といった、感情を限りなく排した描写対象の選択、そして現実の写生ではなくカメラという機械が捉えた写真をあらためて機械的になぞる(多くは写真をプロジェクターでキャンヴァス上に投影して転写する)手法。これらの特徴において、スーパーリアリズムは現実を虚構として醒めた目で見つめるポップアートや、没個性主義を深めたミニマリズムなど同時代の