清野 由美 ジャーナリスト 1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。 この著者の記事を見る
今年3月11日に発生した東日本大震災で、死者1万5524人、行方不明者7130人、計2万2654人(2011年7月2日警察庁発表)の尊い命が失われた。そんな厳しい状況の中で、岩手県釜石市の小中学生は自らの命を守った。津波襲来時に小中学校の管理下にあった児童・生徒は小学生1927人、中学生999人。全員の無事を確認できた。 防災講習会では限界 意識高い人のみが参加 この釜石市で群馬大学広域首都圏防災研究センターは8年前に防災講習会を始めた。釜石市が位置する三陸海岸は、以前から津波の被害を受けてきた。1896年に発生した明治三陸大津波に至っては、当時の全人口6529人のうち4041人が死亡した。しかし、時がたつにつれ、悲惨な歴史は忘れ去られ、津波警報が発令されても誰も避難しなくなっていた。そんな意識を変えるのが目的だった。 防災講演会は、当初、大人を対象に開いた。しばらく続けて気付いたのは講習
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く