最近とても気になることがあります。いよいよ日本から「難民」が発生することになるのでは、と思わせるような事件が続いているように感じられるのです。
『選挙』『精神』などの「観察映画シリーズ」で知られる映画作家、 想田和弘さんによるコラム連載です。 ニューヨーク在住の想田さんが日々「観察」する、 社会のこと、日本のこと、そして映画や芸術のこと…。 月1回の連載でお届けします。 第33回 「憲法9条の死と再生」への反響に対する所感と補足 先月の本欄で「憲法9条の死と再生」を書いてから、主にいわゆる「護憲派」の方々から、様々な反応をいただいている。予想通り、9条堅持派からの批判は多い。しかし予想以上に共感してくださる方も多く、「護憲派」とひとくくりにされてきた層も、実は案外多様なのだと感じた。 これは歴史的な経緯上、仕方がないことなのかもしれないが、これまでの日本では「平和主義者=護憲派」という図式が非常に強固であり続けてきた。本来ならば、平和主義と護憲とは別々の概念であるはずなのに、あまりにも自動的にセットとして考えられてきた嫌いがある。
【スピーチ全文掲載】SEALDsKANSAIともかさん「安倍総理。民主主義が生きている限り、私たちはあなたを権力の座から引きずり下ろす権利がある。私たちは来年、戦後71年目を無事に迎えるでしょう」 2015.7.19 「わたしは、戦争で奪った命を元に戻すことができない。空爆で破壊された街を建て直す力もない。自分の責任の取れないことを、あの首相のように『わたしが責任を持って』とか、威勢のいい言葉にごまかすことなんてできません」 こう訴えたのは、寺田ともかさん(21)だ。衆院特別委員会で安全保障関連法案、いわゆる「戦争法案」が強行採決された2015年7月15日、若者ら有志の「SEALDs KANSAI」が大阪・梅田駅のヨドバシカメラ前で緊急街宣アピールを行った。この日、寺田さんがサウンドカー上で行ったスピーチは多くの反響を呼び、今もネット上で拡散し続けている。 「安倍首相、二度と戦争をしないと
ジャーナリストでアムステルダム大学名誉教授のカレル・ヴァン・ウォルフレン氏は、30年以上にわたって日本政治を研究し『人間を幸福にしない日本というシステム』をはじめ数多くの話題作を発表してきた。「真の独立国」になれないまま戦後70年を歩んできた日本には何が必要なのか、ウォルフレン氏が語った。 * * * (私は)京都精華大学人文学部専任教員の白井聡氏との共著で『偽りの戦後日本』(KADOKAWA刊)を出版した。白井氏は『永続敗戦論』(太田出版刊)で注目された新進気鋭の学者であり、戦後の歪んだ日米関係をわかりやすく表現できる優れた有識者だ。 白井氏は「日本の右傾化」について強い危惧を示していたが、私はそれを許した左翼の罪が大きいと考えている。戦後日本では左翼が理想論ばかり唱えて現実的な対案を出せなかった。作家の大江健三郎氏や社会党の党首を務めた土井たか子氏が象徴的な存在だろう。ひたすら平和を唱
※前編はこちら イスラム国の掃討に日本は駆り出されるのか 笠井:集団的自衛権の問題について、もう少し具体的に考えてみましょう。イスラム国(IS)がシリア、イラクに形成されましたが、これをアメリカは有志連合で制圧するといいはじめています。日本も有志連合に入れとアメリカからいわれる可能性はあって、集団的自衛権を認めた今、拒否することはもうできません。では、どうするのか。 白井:いまISの話がでましたが、この話は僕もリアルに感じていて、多国籍軍を組みそうだという気配があります。しかし、いまのところ呼ばれていない。これは安倍首相の心情を慮れば、生徒がハイハイハイと手を挙げているのに、なんで先生は指してくれないんだろうという状態でしょう。 アメリカは、20年ぐらい集団的自衛権の解釈を変えてほしいと日本に言い続けて、ようやくそれが実現しました。そういう意味では、ついにやってくれた安倍さんはたいへんよい
「誤りがあったかも知れませんがそれは彼の長い記者人生のなかでごく一部のこと。それだけで彼を評価するのはどうかと思います」 いわゆる従軍慰安婦問題の“火付け役”となった元朝日新聞記者の植村隆氏を非常勤講師として迎え入れた札幌市内の大学の学長はそう庇ってみせた。 植村氏といえば、日本軍人相手に売春行為を強いられた朝鮮人従軍慰安婦がソウル市内に生存していることがわかったとする記事を書き、慰安婦問題の先鞭をつけた記者である。いまではこの記事に捏造と言えるほどの重大な誤りがあることが明らかになっているが、当時はこの記事をきっかけに韓国世論が沸騰し、日本政府はいわゆる河野談話を発表。強制連行を認めたとの印象を世界中に与える事態を招いてしまった。 その植村氏、小誌2月6日号の記事「“慰安婦捏造”朝日新聞記者がお嬢様女子大教授に」で明らかにしたように、今年3月で朝日を早期退社し、4月から神戸松蔭女子学院大
沖縄は6月30日、1959年に米軍嘉手納基地を飛び立ったジェット戦闘機が石川市(現うるま市)の宮森小学校に墜落した事故から55年の節目を迎えた。宮森小では犠牲者18人を追悼する集会と慰霊祭が開かれるなど、その悲惨さを語り継ぐ営みが続いている。 だが同日、沖縄防衛局は米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に伴い、県環境影響評価条例に基づく工事着手届出書を県に提出。当局はこれを受けて7月1日、名護市辺野古米軍キャンプ・シュワブ内の飛行場建設予定地にある既存の兵舎や倉庫などの解体工事に着手した。これまで施工区域の水域生物調査や設計業務などを進めてきたが、工事業務の着手は今回が初めて。昨年12月に仲井眞弘多県知事が埋め立てを承認したことで、新基地建設事業が本格的に動き出した(工事完了予定2019年10月31日)。埋め立て工事に伴う護岸建設については別途、着工届出書を県に提出するという。 当局が一連
東京都豊島区が、差別憎悪を扇動するヘイトスピーチをすることで知られる「在日特権を許さない市民の会」(在特会)に多目的ホールである豊島公会堂を貸し出したことで、波紋が広がっている。 在特会は3月16日、「特定秘密保護法の活用と発展を目指す国民集会 愛国者の反撃開始 反日勢力根絶への第一歩」と題する集会を開き、その後、「勇気をもって日韓断交を叫ぼう!」との差別デモを池袋駅周辺で実施した。これに対し、C.R.A.C.やのりこえねっとなどの差別排外主義に反対する団体の呼びかけで、デモコースには数百人の「人間の壁」ができた。 池袋駅北口には、チャイナタウンをはじめ多国籍商店が並んでおり、在特会は2009年などにも同地域でヘイトデモをしていた。今回は北口でのデモはなかった。 同日の差別反対行動に訪れた、のりこえねっと共同代表の辛淑玉氏は、「私は今日、あなたたちが殺せと叫ぶ“朝鮮人”として、この場に立っ
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