企画した1人で、イルカ・アシカの飼育担当の釘宮ひなたさん(25)によると、2016年の熊本地震で被災した熊本市動植物園の職員からの「起きたことを伝えるのも役目」という助言が、写真展を企画したきっかけだったという。再開が近づく中、若手職員で話し合い「伝えきれなかったことを伝えたい」との思いで一致し、地震直後に作られたパソコン内の共有フォルダーに保存されていた記録写真から「通常ではあり得ない、地震後にしか撮影できない写真」を選定。プリントした写真を色紙に切り貼りして、本館やジンベエザメ館などに展示した。 本館では計50枚ほどの写真を使って地震直後の被害状況と復旧作業を時系列で紹介。地震直後の写真は、余震による落下物の危険性と断水の影響で、餌を外の広場で海水を使って調理する様子や生き物を避難させるため、総出で移送作業に取り組む様子など当時の緊迫した状況を伝えている。7月にようやく水槽の修復が完了