風力や太陽光とによる発電量が増加しているにもかかわらず、世界の二酸化炭素排出量は増加し続けている。理由の1つは世界経済の成長によるエネルギー需要の増加だが、もう1つは世界的な脱原発の動きと原子炉の寿命や運用停止によって原子力発電の供給が減っていることだ。 by James Temple2019.04.09 18 17 1 0 3月に国際エネルギー機関(IEA)が発表した新たな統計によると、2018年の世界のエネルギー需要とそれに関連する二酸化炭素排出量は、いずれも再び増加した。 驚くことはない。IEAによるこの新たな分析は、他の機関による予備報告とも一致している。しかしこの分析は、ある厄介な疑問を提起している。それは、再生可能エネルギーの供給量が増加し、太陽光発電や風力発電、電池の価格が下がっているのであれば、なぜ世界の大気汚染が依然として悪化し続けているのかという問題だ。 第一の答えは世