ハンガリー史上最悪の化学災害で被害を受けたデヴェチェル(Devecser)で、かつて自宅があった場所に座るピロスカ・ニョマ(Piroska Nyoma)さん(左)とパル・ニョマ(Pal Nyoma)さん(右、2011年4月13日撮影)。(c)AFP/PETER KOHALMI 【4月25日 AFP】ハンガリー西部のデヴェチェル(Devecser)村の路上を見つめるピロスカ・ニョマ(Piroska Nyoma)さんの目には、涙があふれていた。 「わたしの家がなくなっているのは知っていました。けれど、近所の家も全部なくなっていたのは、とてもショックでした」と、50代のニョマさんは話す。かつて住宅街だったその地区には、今はがれきしかない。 ■廃液汚染の爪痕 2010年10月4日、アルミニウム工場の貯水池が決壊して有毒な赤色の廃液が流れ出し、付近の村々を飲み込んだ。住宅は住むことができなくなり、解