安倍晋三首相は外遊の度に原子力発電所を売り込んでいるが、2012年1月、米国の電力会社、南カリフォルニア・エジソン(SCE)のサンオノフレ原子力発電所3号機(三菱重工業製)で、加圧水型軽水炉(PWR)の主要部品である蒸気発生器の配管に摩耗が発生。放射性物質を含む微量の水が漏れた。定期点検中の2号機にも同様の摩耗があり、米原子力規制委員会が稼働を禁じた。 SCEは12年10月に2号機の再稼働を米原子力規制委員会に申請したが、カリフォルニア州の地元住民や環境団体が再稼働の申請に反発、再稼働計画は暗礁に乗り上げ、13年6月7日に「2号機と3号機を廃炉にする方針」を示した。再稼働できるかどうかわからない宙ぶらりんの状態では、投資家も納得しないと判断したわけだ。 6月の時点でSCEの親会社は、「検査や補修などの費用」として三菱重工に1億3900万ドル(約140億円)を請求している。さらに7月18日、