夏休みを迎えた平日昼過ぎ、家族連れや観光客が土産やトランクケースを抱えて連絡通路を往来していた。動く歩道にはチェーンがかけられ、「進入禁止」の張り紙が掲示されている。 家族旅行から帰省した那覇市の会社役員男性(52)は「こんなに長くかかるとは。インバウンド(訪日客)も伸びているのに」と歯がゆそうだ。 県都市計画モノレール課によると、動く歩道は上り下り合わせて計80メートル。ゴムベルトや駆動装置などを全面的に取り換える予定で、修理費用は約3億2千万円が見込まれている。 県は今年7月に入札したが、手を上げる業者はいなかった。県幹部は「2年も休止していたらさすがに印象が悪い」と漏らす。 県議会6月定例会では、新垣淑豊県議が「3億円もかかり入札ができないとなると、立ち止まって見直すべきでは」と追及した。 観光需要が回復しつつある中、県としては空の玄関口での「おもてなし」の質の向上を図りたい考えだっ