ベイルート中心部にあるゴーン前会長の自宅周辺には12月31日午前、20人ほどの報道関係者が次々と集まり、近隣住民が遠巻きにその様子を眺めていた。 【写真】ベイルート中心部のカルロス・ゴーン前会長の自宅周辺にはメディアが続々と集まっていた=31日、其山史晃撮影 家に人気はあるものの、呼び鈴を鳴らしても応答はなかった。ガレージの門を開けて一瞬姿を見せた男性に、「ゴーンさんは中にいるのですか」と尋ねたが、男性はアラビア語で怒鳴り声を上げて、再び中に入っていった。 地元メディアでは、ゴーン前会長はアウン大統領と面会し、政府から厳重な警備を受けているとの報道も出ている。 産業がとぼしく汚職などで財政危機に苦しむレバノンは、海外に住むレバノン人による送金によって、財政赤字の穴埋めなどをしてきた。このため、国際的に活躍する人物の存在は、レバノン経済で重要な役割を担ってきた。ゴーン氏はこうした経済人の典型