成人の1%ほどに睡眠時間が10時間以上必要な「ロングスリーパー」と、5時間以下で十分な「ショートスリーパー」がいるとされる。筑波大学のグループは睡眠にかかわる特定の遺伝子に変異があるとみて、約1千人を対象に調査を始めた。いまだによくわかっていない睡眠の仕組みを解き明かすのに役立つという。 調査するのは、同大国際統合睡眠医科学研究機構の柳沢正史機構長らのグループ。柳沢さんによると、成人に必要な睡眠時間は6~8時間だが、ごくまれにロングやショートの人がいる。だが、睡眠時間を正確に測ることが難しく、詳しくはわかっていなかった。 グループは「活動量計」を1週間被験者の腰に付けてもらい、動かなかった時間を測定。これと被験者の睡眠時間の申告を照合して、厳密な睡眠時間を割り出す。さらにロング、ショートの人は家族にも協力をお願いし、血液を採取して遺伝子を調べる。 研究グループは2016年…