「図鑑 日本のむかで」は史上最多種数の日本産ムカデ類の画像を掲載した図鑑である.しかし,本書には全160 ページの中に100 カ所を超える誤りがある.本稿ではこれらの問題を説明し,部分的な解決案を提案するとともに,昨今の図鑑の倫理的誠実さの欠如に警鐘を鳴らす.また,和名の新称・改称を行い,和名の命名ガイドラインの必要性を論じた.
This thesis consists of (1) Introduction, (2) General view of the study-history, (3) The relation of Ku-Tang-lü-shu-yi (Ko-Toritsu-Sogi) to Yung-hui-lü-shu (Eiki-Risso), (4) The codification of the Japanese Code (Nihon-Ritsu) based on Tang-lü-shu (To-Risso), (5) Elimination and curtailment of Shu-wen (Sobun, the Commentary), (6) The codification of the Japanese Code, (7) Conclusion. The Japanese C
人文・社会科学分野では、男性と不妊をめぐる問題はほとんど議論されてこなかった。本稿では、戦中期から戦後初期にかけての産婦人科医の言説を、母性保護概念と不妊医療、とりわけ非配偶者間人工授精に着目して分析し、このような状況が形成された背景を検証した。そして、家族研究における生殖補助医療技術をめぐる議論を進展させるための素材を提示しようと試みた。 結果、以下の点が示された。第一に、非配偶者間人工授精は、男性不妊への対処法であることは確かである。しかし、妊娠・出産と子育てが一体のものとして捉えられる母性保護概念との関係もあり、不妊男性を夫に持つ女性を救済するための処置として施術されていた面が強かった。第二に、非配偶者間人工授精は、提供精液を使用するという理由で、終戦時の家族をめぐる規範と対立する面がありながらも、戦後改革で志向された「夫婦単位の家族」という価値と接合可能な面を有していた。
Objectives: This study aims to develop a scale of “women-doctor-friendly working conditions in a hospital setting”. Methods: A task team consisting of relevant people including a medical doctor and a hospital personnel identified 36 items related to women-doctor-friendly working conditions. From December in 2012 to January in 2013, we sent a self-administered questionnaire to 807 full-time employe
昨今,里親養育に期待が高まる一方で,里親がストレスフルな状況に置かれていることが問題化している.先行研究は危機への対処としての里親本人の意味づけに注目してきたが,社会関係が対処に与える影響は十分に捉えていない.そこで本稿ではインタビュー調査を実施し,里親の危機対処過程を,とくに社会関係の影響に注目して検討した.その結果,里親は家族成員の理解・協力によって困難性を共有し,里親仲間の類似経験や専門家の知識によって困難性を相対化することで,危機に対処していることが明らかになった.また,里親は危機対処の過程を経て,里子や児童相談所職員から肯定的評価を得ることで,役割アイデンティティを強化していることもわかった.以上から,家族内外の社会関係からの道具的,情緒的,情報的サポートがストレッサーの悪影響を緩和し,ケアの受け手や公的な第三者からの評価的サポートが心理状態をつねに安定させることが示唆された.
The purpose of this paper is to consider the process whereby marriage, arranged by nakoudo (go-betweens), was institutionalized during the Meiji period. The subject of countless articles, this marital pattern has characterized Japanese marriage. However, it was not “Japanese tradition” but “Samurai tradition.” While Western modernization resulted in the individualization and secularization of marr
Online ISSN : 1884-7080 Print ISSN : 1342-3363 ISSN-L : 1342-3363
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く