宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所の渡邉恭子(わたなべ・きょうこ)研究員が率いる国際研究チームは、JAXAが打ち上げた太陽観測衛星「ひので」とNASAの太陽観測衛星RHESSIが同時観測に成功したXクラス(最大規模)の太陽フレアの解析を行い、発見後150年来の謎であったフレアの白色光の起源が、高速に加速された電子によるものであることを明らかにしました。 【内容】 「太陽フレア」とは、太陽表面付近のコロナから出るX線や彩層から出るスペクトル線(水素のHα線やカルシウムのH線など)を通じて主に観測される、太陽系最大の爆発現象です。特に強いフレアでは、白色光(可視連続光)、つまり人間の目で見える光でも爆発に伴う増光が観測されることがあり、「白色光フレア」と呼ばれます。もともと太陽フレアは1859年にイギリスの天文学者キャリントンが黒点のスケッチ中に白色光の増光として偶然発見したもので