江戸時代には、清船やオランダ船に乗って、多くの異国の鳥獣が海を渡ってきました。この時代の博物誌には、交易によって舶来した鳥獣のほかに、たまたま日本に迷いこんできた外国の鳥などもいろいろと記録されています。第3章では、当時の人々の目を驚かせた珍しい鳥獣や魚介類の一部をお目にかけます。 1.迷鳥・珍鳥稀に飛来する珍種や、台風が運んでくる迷鳥は現在でも新聞種となりますが、江戸時代も同じで、ペリカンやアホウドリの記録が少なくありません。すでに絶滅したカンムリツクシガモや、蝦夷地の珍鳥の図も残っています。