積み上げてきたものが生んだ成功だった。12月12日、高円宮杯U-18チャンピオンシップに臨んだ鹿島アントラーズユースは、1-0のスコアでガンバ大阪ユースを撃破し、初優勝。ほとんど相手に持ち味を出させない戦いぶりを含めて、鹿島のアカデミーチームが大きな力をつけつつあることを実感させた。昨冬のJユースカップ(2014Jユースカップ第22回Jリーグユース選手権大会)制覇に続く、チャンピオンシップ制覇。年度をまたいで二つのタイトルを制した鹿島だが、たまたまタレントがそろった世代がきたというわけではなさそうだ。地道な基盤の整備があっての成功と見るべきだろう。 要因はいくつかあるが、鈴木満常務取締役強化部長が真っ先に挙げるのは「鹿島アントラーズつくばジュニアユース」の創設だ。普通のサッカーファンは余り意識することがないと思うが、ジュニア・ジュニアユース年代の人材分布は「路線」に大きく左右される面がある