2016年9月18日のブックマーク (2件)

  • 『君の名は。』の腑に落ちなさについて - 水星さん家

    『君の名は。』。なんとも腑に落ちない映画だった。観ている途中、美しさに心を奪われるシーンはいくつもあって(自然や高層ビルや星空、女子高生や女子大生の描写がそれだ)、あったが、やはり妙な違和感が残って、腑に落ちない。 それは設定矛盾を突きたいわけではなく、個人の好みの問題とも違うはずで、もっと物語の中核に違和感がある。ただ観ている最中は「この話にそんな感想を抱くのは無粋だろう」と自分を諌めるような良い瞬間も何度もあって、そのどちらも正解で、なんか言い訳がましくなってきたんでとにかく書きます。 『君の名は。』は田舎町に住む女子高生・宮水三葉が、自分の家や育った町に対する不満を抱き、「来世は東京のイケメン男子にしてください」と叫ぶところから始まる。 そして不思議なことに、彼女の願いは叶ってしまう。東京の都心に暮らす男子高校生・立花瀧と入れ替わることによって――――。 ここまでの流れは大々的に宣伝

    『君の名は。』の腑に落ちなさについて - 水星さん家
    rikio0505
    rikio0505 2016/09/18
    この記事を読んで、自分のモヤモヤが幾分解消した。
  • 「聲の形」の鋭さと毒 - subculic

    薄い布で包んだ鋭利な刃物が首筋に当てられようとしている。 映画『聲の形』の切迫感をたとえるなら、こんな表現になるだろうか。物語の冒頭部からひどく没入的だ。西宮硝子のイジメられている様が息苦しかった。教師の対応に嫌な汗をかいた。そして、自分がもしあのクラスにいたらと考えて、心拍数が上がった。ディスコミュニケーションの説得性が嫌らしい。京都アニメーション得意の実写的レンズ選択と撮影による奥行きの効果。エッジの効いたカッティング。そして、ピンと張り詰めた「物質」としての音の緊張感。そのどれもが「伝わらないことを伝える」ために働いている。感情を乗せて、人間を描くために、機能している。 誤解を恐れず言うならば、山田尚子監督が以前口にしていた『哀しみのベラドンナ』と同種の映画かもしれないな、と思った。かつて『哀しみのベラドンナ』の山暎一監督はどんなに抑圧され、疎外されても心があるかぎり(それが妄想で

    「聲の形」の鋭さと毒 - subculic