先週は休暇をとっていたのだが、どうせデットシーリングの問題はぎりぎりのところで合意するだろうし、最終的にはドル安で債務を軽くしたいわけよね、うんうん、ということで、そのあたりは予想していたのだが、格下げは正直言ってこれはやらないと思っていたからちょっと意外だった。いまでも格付け会社が米国をトリプルAから引きずり落としたことの意味を考えあぐねている。 もちろん、米国の財政赤字の状況はひどいし、何よりも対外債務が多い。普通の国ならこの状況での格下げは当然かもしれない。しかし格付けの意味が「債務不履行の可能性の大小」という意味であれば、米国については格下げというのはやや違和感がある。 第一に、米国の債務が不履行になった場合、世界経済はどのような状況になるのか、というイマジネーションが十分に働いていないのではないか。米国の債務を国のバランスシートの中に大量に抱える国はどうなるのだろうか?決済手段と