エルニーニョ現象の規模とは何かがはっきりしないため、どの現象が最大規模か決めるのは困難です。エルニーニョ監視海域の月平均海面水温の基準値との差は、1997年12月に+3.6℃を記録し、1950年以降で最大となりました。 1990年代前半に、太平洋赤道域東部の海面水温偏差が正の状態が長く続きました(気象庁の定義では、1991年春〜1992年夏がエルニーニョ現象発生期間となっています)。地球温暖化の影響の可能性を指摘する調査結果がある一方、自然変動だけで十分説明できるとする調査結果もあり、必ずしも、研究者の間で意見が一致しているわけではありません。 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第4次報告書によれば、多くの地球温暖化予測実験モデルで、温暖化したときの平均的な海面水温の昇温は、太平洋赤道域東部の方が西部に比べて大きく、エルニーニョ時に見られるようなパターンになると予測されています。し