東京電力は23日、福島第1原発の高濃度汚染水の浄化システムで、想定通りの放射性物質除去効果が上がっていなかった問題で、装置の弁表示の誤りがあり、汚染水が除去機器の一部を経由せずに流れていたことが原因だったと発表した。同日朝、調整した上で試運転を再開した。 東電によると、問題があったのは、浄化システムのうち米キュリオン社製の装置。汚染水は、放射性セシウムを吸着、除去する機器を通した後、放射性ヨウ素を除去する機器に送る。セシウム除去機器の一部で、本来「閉」にすべき弁操作が指示表示の誤りによって「開」となっており、汚染水が除去装置のないバイパスラインを通ったため、セシウムが除去されずに流れていたという。