今の時代、人には謙虚さが美徳であると説きながら、時代そのものが謙虚さを失っているように見える。自分中心になってしまったように思える。なぜそのような時代になってしまったのだろうか。誰がそうしてしまったのだろうか。 時代が謙虚さを失った。いま社会は、評価ばやりだ。評価がなければ進歩がないと信じ込んでいる。そのような見かけだけを重視する社会を生き延びるために、人や組織はまずは自分自身の評価を気にするようになる。謙虚に生きることは損になる。 時代が謙虚さを失った。競争に勝つためにスピードを重視する時代になって、人は立ち止まることを忘れてしまった。いつも追い立てられて、余裕がなくなってしまった。余裕がなくなると、人は自分のことしか考えられなくなる。自己中心的になる。 時代が謙虚さを失った。私利私欲は個人としては恥ずべきこととされている。ところが、組織のレベルになると、それは当然の善となる。近代の資本