我が国の財政赤字は拡大の一途をたどっています。2009年度末の長期債務残高(見込み)は627兆円程度(地方も含めると825兆円程度)。国の収入の中心である税収は、2009年度は景気低迷のため37兆円程度で、2010年度もほぼ同じくらいの金額だと見込まれています。景気拡大期であった2005~2007年度の税収は約50兆円程度ですが、仮にこのレベルまで税収が回復したとしても、優に10年間分の収入を上回る借金を抱えていることになります(図1)。 2010年度予算の規模(一般会計)は、過去最大の92.3兆円で、その48%は国債発行(44.3兆円)によって賄われることになっており、国の借金はますます増えていきます。 家計では、一般には稼げる収入を前提に払える支出を考えると思います。これほどまで借金を抱えて生活するようなことは普通では考えられません。では、国の借金となるとなぜ、ここまで拡大してしまうの