京都アニメーション火災現場で犠牲者の冥福を祈る人たち(7月27日、京都市伏見区) 事件発生から2週間が経過し、京都府警捜査本部が2日、「京都アニメーション」第1スタジオ放火殺人事件の犠牲者の氏名を公表した。殺人事件としてはきわめて異例なかたちの公表となった。男女35人が死亡した惨事で、府警が発表したのは10人。残る犠牲者25人の氏名を京都府警はDNA鑑定などで特定しているものの、遺族との公表などを巡る調整を踏まえ、見送ったとみられる。 約70人がいた火災現場から次々に京アニの社員が救急搬送され、当初は安否情報が錯綜する中で、京都府警は、遺族らの心情に配慮しながら、DNA鑑定への協力を求めるなどし、犠牲者の身元の公表時期や方法について、慎重に検討してきた。事件発生から1週間近く経ってからようやく、その時点で亡くなっていた34人の身元の特定に至ったこと自体、異例のケースだ。 8月2日の氏名公表