反東京としての地方建築を歩く03「久留米の企業が支援した国立の建築」 2019.08.29 Updated by Tarou Igarashi on August 29, 2019, 10:36 am JST 菊竹清訓(1928-2011)の設計した名作、宮崎県の旧都城市民会館(1966年)が、いよいよ解体されることになり、注目を集めている。6月18日、市民団体が解体差し止めの仮処分の申し立てを行ったが、その努力は実らなかった。1960年代に菊竹は黒川紀章らとともに、部分をとり換え可能とするメタボリズムのデザイン運動を牽引した建築家であり、これは現在に至るまで日本から海外に向けて発信されたもっとも有名な建築論だ。彼は福岡県の久留米市の出身であり、同市において初期の木造による作品が実現している。地元の大地主の家に生まれ、戦後の農地解放までは広大な土地を所有していたという。そのときの悔しい思い