16世紀頃、江戸で完成した蕎麦。 当時は『蕎麦切り』と呼ばれ、職人や商人など、江戸っ子を中心に大人気となった。 そこから、“粋な蕎麦の食べ方・作法”が確立されることとなる。 大手チェーン店が蕎麦屋を展開しているため気付きにくいが、そもそも蕎麦屋は、大人がお酒と共に蕎麦を嗜む粋な場所だったのだ。 今回は、蕎麦屋を“粋”に楽しむために心得ておきたい“3つの掟”をご紹介しよう。 其の一:蕎麦の種類を知っておく。 うどんに並ぶ人気の蕎麦。 しかし、その基本的な知識を知っている人はあまり多くないと思う。 そもそも、蕎麦とは『ソバ』という植物の実からつくられる。 開花すると小さな白い花を咲かせる植物だが、これから採れる実を製粉したものを『蕎麦粉』と呼ぶ。 収穫時期は地域によって異なり、6月中旬~8月中旬が“夏ソバ”、9月中旬~11月中旬が“秋ソバ”となる。 秋ソバで打った蕎麦は、その豊かな香りと味わい