GAAD Japan 2020 の「『わかりやすく伝える』ための書体選び」というセッションの最後のほうで紹介されていた「欧文書体—その背景と使い方 」という本がとても良くておすすめな内容でした。ひさびさに蔵書にしたいと思う良い本に出会えて嬉しかったので紹介させてください。 欧文書体の基礎知識が経験豊富なタイプデザイナー / タイプディレクターの視点から詳しく解説されていて、とても楽しく読める本です。この本を読んであらためて欧文書体に興味を持ちました。 たとえば、「O」の文字は縦線より横線のほうが細いとか「M」の縦線は左のほうが細いとか、イタリックはもともとはイタリアで使われていた筆記体のことであるとか、ただそれだけを読んていても楽しい内容ですが「なぜそうなのか」が頭にスっと入ってくる文章と図で解説されています。さらに、ちょっとした歴史的な小ネタも散りばめられていて、結構マニアックな内容もあ