西岡武夫参院議長は2日、国会内で記者会見し、1日未明に衆院通過した11年度予算案の受理を「2日」とした、と語った。予算案は衆院通過と参院の受理を同じ日とするのが慣例で、異なったことは前例がない。自民党など野党は予算関連法案を切り離し、予算案だけ採決したことに反発しており、西岡氏は「議院運営委員会で議論する時間を取った」と説明した。だが、西岡氏の主張を認めれば参院側が恣意(しい)的に受理を遅らせ、予算成立などを引き延ばすことも可能となるため、与党から批判が出ている。 憲法60条は予算案に関し、参院受理日当日を含め30日以内に議決されなければ自然成立すると定めている。西岡氏が主張する2日の受理でもギリギリ自然成立し、予算案の年度内成立に影響はない。しかし、受理が3日以降であれば、年度内の自然成立は不可能になるおそれがあった。 予算関連法案の切り離しに反発する野党に西岡氏が配慮し、受理を1日